絶対に推し変できなくなる小説【d!】

6.zm ページ6

zm「…へ…？」

聞き慣れない言葉に首をかしげます。



でも字から読み取ったのか明らかに悲しそうな顔をします。



zm「な、なぁ…なんで？お、教えてや…？」



いつもの彼は何処へやら。




不安という感情に支配された彼がそこにはいました。





これには貴女も心を痛めます。


何故こんなことを伝えてしまったのだろうか。




彼が苦しむことなんてわかってたはずなのに。





そう考えると急に自分が馬鹿馬鹿しく思えます。






彼のことを考えてあげればよかった。



貴女はうつ向いたまま思います。




zm「…な、なぁ……」




放置していた彼が今にも泣き出しそうです。





貴女はほぼ反射で彼のもとへと駆け寄り、そのまま彼を包み込みます。




ごめん、ごめん、と。



苦しそうな貴女の声に反応し彼も包み込み返します。




zm「な、なんかあったらすぐ言ってや…。A、俺はお前のことが大好きや。やから…」









そう言ったところで一旦切られます。



心配になり見上げると、表情は見えませんが口元は歪んでいました。






zm「もう、どこにもいかんといて…っ！」





そう、苦しそうに言った彼は貴女を離してはくれません。









zm「…もう、離さんから。」




そう放った彼の声は、先程とは違い芯が通っており、強い意思が見えました。





こんなんじゃ今後一生、



推し変なんてしないでしょう。

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