Ｃ家の鬼畜医者 (ページ8)

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その7 ページ8

数日間船にゆられてやっと着いた万国。

手首にはめられた海楼石の手錠が窮屈で仕方ない。

何度か抵抗しないから取ってくれと頼んだがやはり無駄だった。

貴『しんどい無理せめてタバコ吸いたい・・・。』

カ「おい。」

貴「はい、なんでしょうかカタクリ様。」

いっそ吹っ切れたので様呼びだ。

カ「もうすぐホールケーキアイランドだ。支度をしろ。」

貴「じゃあこの手錠取ってください。」

カ「・・・。」

カ「ママに会わせた後取ってやる。」

貴『・・・？なんだ今の間は？』

貴「はぁい。」

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ホールケーキ城内部

ついにビッグマムと対面する事になった。

マム「へぇ・・・。お前かい？家の傘下の海賊船を1人で潰した医者ってのは。カタクリともいい勝負をしたらしいな。」

貴「不本意でしたがそのような事になりまして。申し訳ありませんでした。」

とりあえずペコリと頭を下げておいた。

マム「マーマッマッマッ！！良いさ！！こうしてより強いやつが手に入るんだからな！！」

貴『まぁ、逃げますが・・・。』

そう思っていたら近くにいたピエロメイクの男が話しかけてきた。

モンドール「さて、A。ここに来るまでにてめぇの素性を調べさせて貰った。1つの島に留まらず海に出ては医療記の入ったマークを掲げ、たとえ相手が海賊船だろうが病人がいたら助けるフリーの医者。ただし1度歯向かえば船を一瞬で沈める事も出来る、鎖を操る能力者だそうだな。」

貴「・・・。そうですね。」

モン「そして出身はドラム王国。」

貴「っ・・・！？」

モン「両親不明のお前を拾って医療技術を教えてくれた人間がいるんだろう？」

貴「なっ・・・！？」

貴『なんでそこまで！！？？』

モン「家の情報力を舐めて貰っちゃ困るぜ。情報は時に武力よりモノをいう。」

マム「マッマッマッ、そうさ、逃げようとするのは勝手にしな。ただしその時はお前の生まれた島が地図から消えるがな。」

貴『っ・・・！！ドクター！！』

やられた、完全に計算外だった。まさか恩人を盾に取られるとは思わなかった。

貴『あの時のカタクリの間はそういう事か・・・。なるほどな・・・。これじゃあ手錠の意味も何も無い。』

あの日勝手に飛び出して行った自分のせいでドクターが死ぬのは絶対に許されない。

私の旅はここで終わりだ。

貴「・・・。分かりました、私は逃げません。ここに仕えます。」