Ｃ家の鬼畜医者 (ページ4)

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その3 ページ4

船長「ククッ・・・。良いだろう。(どうせ治りゃしねぇんだ)おい！用意してやれ！」

30分後

船員「・・・信じられねぇ・・・。熱が引いた！体が軽いっ・・・！！」

船長「なんだと・・・！？」

貴「ある特定の島だけに発生する小動物の唾液から人間の血液中に感染する寄生虫の熱病です。まぁ、即効性の虫下しみたいなもんを飲ませただけですよ。」

船員「ありがとうっ！！なんて礼を言ったら良いか・・・！！」

貴「いえいえ、自分は医者なんでただ仕事をしただけですんで。じゃあありがたく食料貰って行きまーー」

船長「待て！！」

そう言われ銃口が向けられる。

貴「何か不備が？」

船長「いや、あんた中々良い腕の医者だ。ただ野放しにしとくには勿体ないだろう？俺の船の船医になれ。」

貴「いえ、自分はフリーが良いんですよ。」

船長「はっ！！逃げられると思ってんのか！！お前らも構えろ！！」

《ジャキッ！！》

いくつもの銃口を向けられる。

船員「・・・お頭・・・止めてくれ！俺の命の恩人なんだ・・・！！」

船長「死に損ないは黙ってろ！！！」

貴「・・・。あぁ。やっぱりまたこうなるのか・・・。その上助かった命に向かってなんて事言うんだあんた。許せないな。」

スっと右手を前にかざす。

貴「鎖蛇(チェインスネーク)。」

とたんに巨大な鎖が現れ船に何重にも巻きついた。

船長「何だこの鎖！！？？てめぇ何しやがった！！？？」

貴「悪魔の実の能力だ。私はジャラジャラの実を食べた鎖人間。鎖を自由に操る。例えばこんな風に。私がこの手を握ればこの船は鎖に一瞬で潰されて粉々になるぞ。銃とどっちが早いかな？」

船長「・・・っクソ！！！やめろ！！分かった・・・行け！！」

貴「賢明な判断だ。命は粗末にするもんじゃない。」

揚々と自分の船に荷物を積み込む。

貴「んでは、良い旅路を。あっそうだ大事な物忘れてたあのーー」

くるりと向けていた背を戻そうとした瞬間

《パンッ！！》と響き渡った銃声

船長のピストルからだった

しかしそれは髪をかるくかすった程度で

貴「圧縮(コンプレス)。」

右手を握れば船に絡まっていた鎖が一瞬で圧縮され船は船員諸共粉々に砕け散った。

約1名を除いて。

貴「あーぁー大事にしろって言ったのに・・・。」

船員「・・・！？あれ・・・俺生きて・・・？」

病気を助けた彼だけがAから伸びる鎖に繋がれ宙ぶらりんになっていた。