ウサギの恩返し:前編 ページ32
カランコロンと心地いい音のするベルが、ドアが開いたことを知らせた。持っていたトレーを手早く元の場所に戻し、ドアの前へと急ぐ。
「いらっしゃいませ！何名様ですか？」
なぜ私がこんなことをしているのか、それを説明する為には、1ヶ月以上前まで遡る必要がある。
▽▲△
全身の痛みに目を覚ませば、木製の天井が私の視界に入った。
知らない部屋、知らないベッド、知らない匂い…少なくともゾルディックではないようだ。その事実に一安心する。
じゃあここは一体どこ？
確かめるべく起き上がろうとすると、身体中が雷に打たれたみたいに衝撃が走り、たまらずボスンとベッドに体を沈めた。
くそぅ、あの変態ピエロめ。容赦なく痛めつけやがって。
ベッドに寝転がったまま何もせずボーッとしていると、ギィと軋んだ音がして部屋のドアが開いた。
「おや、目が覚めたんだねぇ。よかった。君が倒れているのを見つけてから1週間、全く目を覚まさないものだから心配したよ」
入ってきたのは某有名なアルプスのアニメに出てきそうなお爺さん。アニメとは違いその眼差しは慈愛に満ち溢れていた。
▽▲△
簡単に話を纏めるとこうだ。
変態から(最早ピエロと呼んだら他のピエロが可哀想だ)引導を渡されかけた私は、奴の股間を蹴ることで辛うじて逃げることに成功した。
しかしその逃げる途中にオーラ切れで、私を拾ってくれたリンジお爺さん…略してリンじぃの経営する牧場のど真ん中で力尽きたのだ。たまたま放牧されていた牛さんが知らせてくれたんだとか。
そんなこんなでリンじぃのお宅にて全身の怪我を療養することになった。リンじぃさんや彼の奥さん(以下、マリばぁと略す)が赤の他人にもかかわらず、私に甲斐甲斐しく世話を焼いてくれたお陰で、お医者さん曰く全治4ヶ月の怪我を、無事1ヶ月で完治させることができた。ゴン君並の治癒力な自分が怖い。
まぁそんな事はさて置き、完全復活を遂げた私は思ったのだ。2人に何か恩返しをしたい、と。
そのことをリンじぃとマリばぁに伝えると、ならウルルちゃんにピッタリの仕事がある、と仕事を紹介してもらえた。
話を聞いたところ、2人が経営している牧場は規模が大きく、牛だけではなく様々な動物がいる。
そしてそれをふれあいコーナーと称し一般に公開しているのだそうだ。中には動物と触れ合えるカフェもあり、そこの人手が足りないらしい。
と、いうわけで私は今、カフェでウエイトレスをしているのである。
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razubeery_3(プロフ) - ガ、ガッシュお前か〜っ!!金色のガッシュベル知ってます！どっかで聞いたことある技名だと思ったら!!モモンって..お前かっ!!ってなりました!!好きです。ありがとうございます！ (2020年5月2日 21時) (
レス) id: c796482f77 (このIDを非表示/違反報告)
神右宮月左京(プロフ) - あーっ！あっ、あーっ！ガッシュ、ガッシュなのか！！！！やっぱガッシュでねぇがぁ！！！← あっ、好きです、応援してます！！！！！！！！ (2019年3月16日 10時) (レス) id: a8f7f08d5d (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - よいちさん» ガッシュしってますぅうう！ (2019年3月4日 18時) (レス) id: 62572e27eb (このIDを非表示/違反報告)
よいち(プロフ) - 金色のガッシュベル知ってるんですか？HUNTER × HUNTERも好きでガッシュも知ってる…。私の周りにそんな人が居ないので勝手に嬉しくなりました。笑 (2019年3月3日 20時) (レス) id: 2aa16b2381 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - 生きてますか (2019年1月25日 21時) (レス) id: e2a4b28c76 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪兎 | 作成日時：2018年5月16日 23時
