57話 ページ14
跡「そうか、嬉しいか。じゃあ尚更行ってやるよ感謝しやがれ」
まあなんともひっかかってくれて上機嫌な跡部様。
自分ではわかってないかもしれないけどさ、少し顔がほにゃってなってんだよね。
余っ程嬉しかったのか。
貴「あぁ、そうですね。嬉しいです。感謝します。」
私はなんの気持ちもこもっていない、いわゆる棒読みで答える。
だが、景吾はそんなことにも関わらず今だ上機嫌なため私が言ったことなど左から右へとするり抜けていってしまったのだろう。
いつもならなにか反論するというのに何も言ってこない。
それはそれで少し気が狂う気もするがまあ、いいだろう。
そんなたわいもない会話をしているとすぐに着いてしまった幼稚園。
卒園してもなお弟達の迎えのために度々通っている。
昔は迎えに来られていたのに、今度は自らが迎えに行く。なんとも新鮮なことだ。
貴「ここだよ。」
着いたことを景吾に知らせる。
幼稚園の中に入ると運動場には今は遊び時間なのか走り回って遊んでいる子供たち。
それもそうか、今、昼過ぎくらいだし遊んでて当たり前。今の時間帯に帰ることなんて珍しいもんだ。
私は景吾を連れて中へ中へと足を踏み入れているのだが、
「あ!!Aちゃんだ!!」
なんて一人の子が言えばわやわやといっぱい寄ってくる。
こんな迎えなどをしていると幼稚園児の面倒を見る、といっても遊ぶだけなのだが、よく相手になってくれと言われるもので、知り合いは増えるばかり。
迎えに来れば誰かしらの相手をし、いつの間にか私は幼児たちの遊び相手となってしまったのだ。
「Aちゃん最近遊びに来てくれなかったから暇だったんだ」
と、一人の少女が言う。
私は遊びに来てるんじゃなくて弟たちを迎えに来てるだけなんだけどな。
こんな光景に隣に居る景吾は驚いている様子。
貴「ごめんね。ちょっと忙しくて来れなかったんだ。」
そう言いながら私は少女の頭を優しく撫でる。
「ねぇねぇ、隣に居る男の子誰？あ、もしかしてAちゃんの彼氏!?」
と、別の少女が言う。
私は隣に居る景吾の顔を見ると、別に彼氏でもないのに彼氏と見られたことが嬉しかったのか少しニコニコしている。
正直キモイぞ景吾。
貴「全然違うよ。この子はねぇただの友達なんだ。…君たちと遊びに来たんだって。」
跡「は？」
そんなイキナリの無茶振りに間抜けな声を出している。
だがそんな事は気にせず、私は弟たちが待っている施設内へと足を運ぶのだった。
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死蝶 - 面白いです。更新するの待ってます (2019年1月4日 20時) (
レス) id: ed9ba1b826 (このIDを非表示/違反報告)
モモモ(プロフ) - ﾐｽﾞﾐｽﾞさん» いえいえ、最高なんて言葉はもっと面白い作品にしてあげてください!!それでもそんなお言葉を貰えると嬉しいです!!更新頑張ります!! (2018年8月31日 18時) (レス) id: 071ba740a7 (このIDを非表示/違反報告)
モモモ(プロフ) - 白玉団子さん» 長くつまらない物語なのに面白いだなんてありがとうございます!!そういう言葉を貰えるととても元気を貰えます。これからも頑張ります!! (2018年8月31日 18時) (レス) id: 071ba740a7 (このIDを非表示/違反報告)
ﾐｽﾞﾐｽﾞ(プロフ) - はじめまして！幼少期から読ませていただきました！最っ高です！更新頑張ってください！ (2018年8月31日 18時) (レス) id: 64b9618f2c (このIDを非表示/違反報告)
白玉団子 - 幼児編から全部見ました｡面白かったです 更新頑張って下さい (2018年8月30日 16時) (レス) id: 18d2d81483 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：モモモ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/makaronny21/?w=1
作成日時：2018年8月6日 16時
