56話 ページ13
そう言うと景吾は私の腕を離し、私は景吾の膝の上から立ち上がる。
そしてドレッサーの前に行き、お風呂上りで濡れていた髪をドライヤーで乾かす。
乾かし終わると髪をいつものようにハーフアップにする。学校では常にハーフアップだから慣れちゃったんだよね。
すると髪をくくっている最中に鏡越しに景吾と目が合った。
跡「髪、長くなったな。」
あぁ、そう言えばずっと切ってないからなぁ。
景吾と前に会った時はまだ肩の上くらいだったっけ。
今は胸くらいだし、結構伸びたよね。
貴「うん、髪長い方が好きって言われてたから切ってなかったけど、もうそろそろ少し切ろっかな。」
いつだったかな。たぶん4歳のクリスマス前だから丁度景吾に会う前に周ちゃんに聞いたら長い方が好きって言ってくれたからそれ以来切ってないんだよね。
すると景吾は顔を歪ませる。
あら？機嫌悪い感じ？
跡「誰に言われたんだよ。」
貴「え、別に誰でもいいでしょ。……ただの男友達。」
男友達。周ちゃんに悪いよなぁ。もう周ちゃんは3年以上も私の事を思ってくれてるのに。
私は答えてあげられてないんだもん。
それを言ったらまあ、ここにいる景吾もだけどさ。
だから気を使って最後に男友達なんて言ってあげたんだよ。
貴「さ、もういいから行くよ。」
そう言うと景吾はああ、と言って私のあとをついてくる。
そして玄関の扉を開け、幼稚園へと進んで行く。
貴「ねえ、景吾はさぁ、前に近々日本に移住するって言ってたけど、それって具体的にいつの話なの？」
と、2人、隣を歩きながら言う。
跡「あ？まあ、まだ決まったわけじゃねぇが、中学になったぐらいってところだな。」
中学生って、あと、6年後ってことか。
結構遅いな。
跡「それはそうとAは今、どこの学校に通ってんだよ。」
貴「氷帝学園。あそこは大学まであるし、なにかない限りずっと氷帝かな。中学もたぶんそのまま。」
跡「じゃあ俺も中学は氷帝に行ってやるよ。」
なんでまたそんなに上から目線なの。
貴「別に景吾が来ても来なくても一緒だっての。」
と、その私の一言に反応した景吾。
跡「どういう意味だよ。」
おお、ご機嫌斜め。
貴「どういう意味も何もそのまま。
まあ、来てくれたら少しは嬉しいかな。」
私ったらやっさしぃ。
まあ、ただのご機嫌取りのようなものかもしれないけどさ。
これだけでも景吾には効果抜群だよ。
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死蝶 - 面白いです。更新するの待ってます (2019年1月4日 20時) (
レス) id: ed9ba1b826 (このIDを非表示/違反報告)
モモモ(プロフ) - ﾐｽﾞﾐｽﾞさん» いえいえ、最高なんて言葉はもっと面白い作品にしてあげてください!!それでもそんなお言葉を貰えると嬉しいです!!更新頑張ります!! (2018年8月31日 18時) (レス) id: 071ba740a7 (このIDを非表示/違反報告)
モモモ(プロフ) - 白玉団子さん» 長くつまらない物語なのに面白いだなんてありがとうございます!!そういう言葉を貰えるととても元気を貰えます。これからも頑張ります!! (2018年8月31日 18時) (レス) id: 071ba740a7 (このIDを非表示/違反報告)
ﾐｽﾞﾐｽﾞ(プロフ) - はじめまして！幼少期から読ませていただきました！最っ高です！更新頑張ってください！ (2018年8月31日 18時) (レス) id: 64b9618f2c (このIDを非表示/違反報告)
白玉団子 - 幼児編から全部見ました｡面白かったです 更新頑張って下さい (2018年8月30日 16時) (レス) id: 18d2d81483 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：モモモ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/makaronny21/?w=1
作成日時：2018年8月6日 16時
