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東大卒、警視庁勤務、刑務所行き....
もう目に見えている将来...。
僕は一体なんでこんなことをしているんだろう。
もし彼女と目があったらきちんと挨拶するべきなのだろうか。
北沢'sプライド。。。
シャーーー
島畑富士子がカーテンを閉め、出て行った。
さぁ、今からが勝負だ。
手探りで、カバンの中からスマホを取り出した。
人のスマホがこんなにひんやりしていることを初めて知った。まるで僕に触られることを拒絶するような冷たさ。
僕は未だにかすかな期待を抱いていた。父さんは彼女にはめられていたのではなく、本気の恋愛だった故に、相手の恨みを買ってしまったのだと。
姉さんがリストアップしてくれたメモを見ながら、ロック画面を解除しようと順番に試してみる。
島畑富士子の誕生日、島畑富士子の息子の誕生日…
何度も試してみるもとうとうスマホの画面には“あと一回”ということが表示された。
慎重に1つ1つ数字を押した。
秀作「(ハッ)ひらいた…(小声)」
だが、一番望んでいなかった数字だ。
姉さんが恋仲を疑っていた、ジムのインストラクターの誕生日だった。
アルバムを開き、例の写真を探し、削除していく。
やっぱり写真は一枚じゃなかった。デートらしき写真も全て…
父さんのこんな幸せそうな顔を久しぶりに見た。母さんがまだ元気だったころはいつもこんなふうに笑っていたことを思い出した。
画像は簡単に消せても、父さんの心の傷は簡単には消せない。切なかった。胸が苦しくなった。
看護師「島畑さん、お疲れ様でした。」
「ありがとうございました。」
秀作「(ハッ)!!!!」
看護師「お着替えになってくださーい。」
「ありがとうございます。」
間に合わなかったっ!どうしてスマホをすぐに戻さなかったのだろう。
遠足の帰りに先生は行っていた。家に帰るまでが遠足だ。画像を消去して終わりではない。スマホがおうちに帰るまでが遠足じゃないか!それなのに…
「ありがとうございましたー。」
看護師「お疲れまでしたー。」
島畑富士子が診察室を出た後、僕も急いで出た。
早歩きで、車へと戻る。
ブウウウン
誰も追いかけてくるはずがないと、頭ではわかっている。でも、誰かに追われてるような感覚。ブーブー
無性に海が恋しくなった。まだ母さんが元気だったころに家族5人で行った、あの海が。。
秀作「どうして、、どうして」
『ほんとだよ。どうして置いてこなかったのよ。』
秀作「うぉぉっ!?」
ラッキーアイテム
ペロペロキャンディ
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第一部隊 - 占ツク初めてだとは、思えないぐらいおもしろかったです!更新頑張って下さい! (2018年2月18日 0時) (レス) id: 9e9a32228e (このIDを非表示/違反報告)
Yuari(プロフ) - .96ガロンさん» ドラマとは違って、15年前に亡くなった設定にしてます。 (2018年1月28日 18時) (レス) id: 9445fac1dd (このIDを非表示/違反報告)
.96ガロン - 16歳だったら、お母さんが亡くなった後に生まれることになりますよ (2018年1月28日 11時) (レス) id: 5be32368dc (このIDを非表示/違反報告)
Yuari(プロフ) - 美紀さん» コメントありがとうございます^^最高なんて言っていただけて本当に嬉しいです!最近忙しくて更新遅くなるかもしれないんですけど、頑張りますね(^−^) (2018年1月27日 18時) (レス) id: 2f25a47ef7 (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - JUMPでは7のみんなが大好きですこの小説最高です更新大変だと思いますが頑張ってください応援してますWESTはピンクと緑と青色ジャス民です (2018年1月26日 12時) (レス) id: 39e38305d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Yuari | 作成日時:2018年1月17日 14時