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慌ただしい廊下を抜け
もう一度病室へ戻ってみるが
慧くんは
いなかった
慌ただしい廊下を歩く
もしかすると
ばったり慧くんに会うかもだし
すると、担当の看護師さんを見かけた
忙しそうだった
話しかけるか、かけまいか迷ったが
俺は話しかけた
「あっ、あの忙しい中すみません。
慧くんってどこにいるかわかりますか？」
廊下が慌ただしかったせいだろうか
俺が慧くんのことまだよく知らないせいだろうか
…
いつもならこんなに心配しないのに
もし、もし慧くんが…
なんて心の片隅で思ったのかもしれない
看護師の人の口が開く
怖かった。
「慧くん？ですか？
今日は見てないですね〜」
え？！
「はぁ…」
安心しきって力が抜ける
「どうしたんですか？！山田さん」
看護師の人は驚いている
「いっ、いえ！！
ありがとうございます」
そう言って考えて看護師さんと別れる
廊下が慌ただしかった原因が
慧くんじゃなかったことに
俺は安心して
慧くんが病室に帰ってくるのを待った
↑もちろん慧くんへの質問を考えながら笑笑
時計が18時をまわった
もう外は暗くなってきている
さすがに心配だ。
もう一度屋上へ向かうが
慧くんがいるはずもなく…
ｳｸﾞｯ…
へ？
泣き声？！
屋上のベンチから離れたところに
小さな人影が見えた
…
あんなとこじゃ、なかなか見つけられないよ
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作者名：Moppy | 作成日時：2018年4月1日 6時
