理事長室にて ページ12
殺風景な部屋に入り込む一人の生徒
それは＿＿理事長の息子、浅野学秀だった
「理事長
あなたの以降通り……
A組成績の底上げに着手しました
これで満足ですか？」
感情の無い笑みを浮かべ、理事長を見る
「浅野君
必要なのは結果だよ
実際にトップを独占しなくちゃ良い報告とは言えないな」
背を向けていた椅子でぐるり、と向かい合う
浅野学秀は、
理事長室に飾ってあるサッカーボールを手にする
「E組は他を上回ってはならない
あなたのその理念はわかりますが…」
ポーーーーーーンッ
頭の上でボールを踊らせる
「なぜそこまでこだわるのか
分かりませんね」
今度は膝の上でボールを踊らせる
リフティングのようだ
「確かにE組の成績は上がってますが…
しょせん限界がある
僕らに本気で及ぶとは思えません」
理事長はニコリ、と微笑む
＿最も、そこに感情は無いのだが
「私が君に教えたいのはそこだよ浅野君
弱者と強者は簡単にひっくり返る
強者の座に居続ける
これこそが最も大切な事なんだ
具体的には…そうだな
A組全員がトップ50に入り
５教科全てでA組が一位を独占するのが合格ラインだ」
浅野学秀は不敵に笑った
そしてボールをさらにさらに高く上げながらのリフティング
ポーーーーーーン
ポーーーーーーン
「……
ではこうしましょう理事長
僕の力でその条件をクリアしましょう
そしたら…生徒ではなく息子として
ひとつおねだりをしたいのですが」
「おねだり？
父親に甘えたいとでも？」
哀れみの表情を見せるが満更でない様子
「いえいえ…
僕はただ知りたいだけです
E組の事で、何か隠してませんか？」
何かを捉えたように浅野学秀は理事長を見つめて
バチィーーーッ
理事長に向けて渾身のシュートを
理事長は片手で、且つ無表情で止めた
「どうもそんな気がしてならない
あなたのE組への介入は…
今年度に入っていささか度がすぎる
まさかとは思いますが
教育業以外にヤバい事に手を出していらっしゃる…とか？」
冷たい空気がさらに冷たくなり重くなる
「不審者のウワサもありますしね」
☆
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都合により名無し - 画像ってどう載せてるんですか (2015年7月25日 15時) (
レス) id: 770e7feb47 (このIDを非表示/違反報告)
萌萌☆(プロフ) - ひーさん» おぉう、ありがとうございます☆えっ嬉しい！頑張ります☆ (2015年5月4日 14時) (レス) id: 0ef7090dab (このIDを非表示/違反報告)
ひー(プロフ) - こんにちわ！ こちらにも来てみました☆← 更新頑張ってください！ (2015年5月4日 11時) (レス) id: 567b5560c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：萌萌? | 作成日時：2015年4月26日 22時
