ツンデレ彼氏の妬かせ方〜Yuri.C〜

参りました#38 ページ38

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「ねぇ侑李！大会の応援、行ってもいい？」






すっかり呼び捨てにも慣れてきたころ。



侑李が所属するサッカー部は、

大会が迫ってきている。





愛する彼氏の勇姿を見るべく、

ぜひ応援に行こうと思ったのだけれど…






「却下」






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「…え？」


「だから却下」




え、なんで！？

そこで却下しちゃう！？





『いいよ』って言われた時の返事しか考えていなかった私は焦る。


侑李がサッカーしている姿を見られるんだと期待していた分、

ショックも大きい。





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「じゃあせめて、何で来ないでほしいのかぐらい教えてよ」


理由が分からないと納得がいかない。




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じっと目を見る。

すると侑李は深いため息をつきながら言った。





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「別に来てほしくないわけじゃないよ、ただ…

いいところばっかり見せられる自信がないから、嫌なだけ」





静かに打ち明けられた真実は、

まるでイタズラがばれた子供のように、俯きながら放たれた。




つまり彼の言い分は、

失敗するところを見られたくない、ということ。



そんな理由だとは想像もつかなかった。






「…まぁ、どうしても来たいって言うなら、来てもいいけど」





そして、

その理由もツンデレなところも、侑李らしい。





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「絶対行く！」


「しょうがないなぁ、」





そっぽを向いて不貞腐れたようにそう言う君。





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ほんとは絶対に来てほしいくせに。

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