ノスタルジア (ページ21)

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〜〜〜

「ちょっと、北斗さん？寝てますー？｣

ぼんやりと頬を赤くさせた北斗さんがテーブルに突っ伏している。起きているのか寝ているのか分からなくて顔を近づけたら聞き取れないが、何か唸っている。

「HAHAHAッ！北斗酒弱えーのよ！｣
「えぇ〜｣
「北斗さん下戸なんだ〜、俺とジェシーくん２軒目いくけどAどうするー？｣
「いや、コレ置いていけないし…｣

意識がなさそうなのをいい事に少し不躾なことを言ってみたけど向かい側の”コレ”はビクとも動かない。

ーー変に緊張して、無言のまま業務的に連絡交換をしたあと、北斗さんは大して度数の高くないお酒をジェシーさんに煽られるまま飲んだ

で、この様である。

「私この人連れて帰るね、…ほら！北斗さん行きますよ！！」
「んん〜…｣

腕を強制的に引っ張り店の外に連れ出す、横目に陽気に手を振る松田とジェシーさんが見えて車の喧騒に紛らわせるように溜息を付いた。

「ジェシーは……？｣
「ジェシーさんはまだ飲んでくんですってー！！｣
「Aさんは〜…？｣
「私は今酔っぱらいの介抱中！！帰りますよ！」

耳音で大きな声を出すと、目をつぶったまま眉間に皺を寄せた。
……ダメだ。このペースでは家に着く前に、北斗さんはきっと完全に寝落ちる。

私も酔っているからだろう、躊躇なく大きな北斗さんの体を車道に出ないようになるべく縮こませて腕を引いて歩く。

と、後ろからやってきた車が私たちの横で速度を落とす気配がして振り向く

「………A？｣