天使と悪魔

２ ページ15

転校生が来た次の日の帰り。


「有希！一緒に帰らない？」


すっかり仲良くなった奏芽が誘ってきた。


だけど、もちろん断るよ。


今日も空き教室に行かなくちゃ。


「ごめーん、無理かも。」


「そっか、じゃあまた今度！」


「いつになるか分かんないけど、じゃあね」


奏芽が帰ろうとしたら、さくらちゃんが来た。


「有希ちゃん、一緒に行こう？」


「あ、うん。行こう。」


「あ、奏芽ちゃんだね。バイバイ。」


「う、うん。さくらちゃん、、、だよね。バイバイ。」


私達は、走って教室を出た。


ガラッ


「もう、、、やめ、、、てくだ、、、さい、、、お、、、ねが、、、い、、、します、、、」


「喋んなよ、うっさい！」


ドンッ


いつも通りスタスタとさくらちゃんが、指定席みたいになってる椅子に歩いていって、静かに座った。


と、思ったら今日は愛子さんのほうに歩いていった。


あれ、どしたのかな。


「愛子ちゃん、今日は帰っていいよ。」


、、、え？


香里菜ちゃんたちもビックリしたみたい。


「え？さくら何いってんの？」


そうしたら、さくらちゃんはふわっと微笑んで、


「えーと、今日はもういいかなって思って。」


「まぁ、さくらが言うならいっか！じゃあ白浜、早く帰って。」


「は、はい」


急ぐように走って出ていった。


「えっとね」


さくらちゃんが話し出した。


「そろそろ、言ってた罰、実行しようかなーと思って。」


にっこり笑った。


「なるほど！」


「さっすが！」


などと皆が口々に言っている。


始まるんだ、、、


「明日皆に、早く来てもらうか。それで伝えよう。」


「ん、そうだね。」


「私がメール売っとくよ」


「サンキュ！じゃ、そういうことで。」


「バイバーイ」


今日は別々で帰る日なの。


火曜日は、それぞれ用事があるから。


その日は帰って寝たんだ。

３→←転入生が生贄に

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す