3話 ページ4
自分の部屋に帰され、ぐるっと部屋を見渡した。
薬品棚が置かれており、まるで診療所か小さな研究室みたいな部屋だった。
おもむろにガラスの実験器具に手を伸ばして触れてみると、失われた記憶の中にこの器具を使うぼく…？の様な人がうっすらと現れた。…もしかして、薬剤師か何かだったのかな？
…いや、薬剤師国家試験を受けたのかすら謎だ。
というかぼくの年齢は推定18〜19歳だと、さっき教えられた。薬剤師にしては若過ぎるし、そもそも知識があるのかすら危うい。
薬を使って戦う…のかもしれないけど、味方に投与するのは駄目だね。何か起きてからでは遅いし。所で…点滴から滴り落ちるこの薬は何の薬なんだろ。
暫くして、ノックの音が部屋に響く。戸を開けるとウィラさんとエミリー先生が居た。
「ゲームについての説明、あれだけではよく分からなかったでしょう？もう一度ゆっくりお話しするわね」
「私は器具を少し貸してほしくて来たの。先程、うっかり落として割ってしまったから…」
『あ、ありがとうございます。器具でしたら…そちらに…』
と、言ってもさっきたまたま置いてあるのを弄っていただけだから、ちゃんとした場所は分からないんだけどね。消毒済みと書かれた箱に入っているのを見たから、多分そのまま持って行っても大丈夫だと思う。
私は部屋にある椅子を先生に勧めて、ベッドに腰掛けた。ウィラさんは器具を眺めて、色々調べた後に箱を抱きかかえて私の隣に腰掛けた。椅子出せなくてすみません。
「このゲームは賞金を賭けたゲームで、色々な境遇の人が集まっているの。それに、優勝者は賞金だけじゃなくて願いを叶える事もできるのよ」
『へぇ〜…。ぼくは何で来たのかってご存知ですか？』
「それは聞かされて無かったから…ごめんなさいね」
そうなんだ…。あ、叶えたい願いがあったとか？って事はもしや…。
『あの、薬剤師になりたいとか言ってませんでしたか？この部屋に来た瞬間、本当に断片的なんですがそんな感じの…幻覚？を見て…』
いや、もしかしたら臨床技師かもしれんし…研究員かもしれないけどね。まぁこの薬品を見たら多分…。
「かもしれないわね…」
うーむ、ぼくは相当寡黙な人間だったのかな？
…え、まさかやばい薬作ろうとしてたとか？確かにそれじゃ人には言えんわな。
薬 物依存者ではない事を祈るか…
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寧彩(プロフ) - イヴさん» そうみたいですね！でも夢主ちゃんは実は纏足されてる…みたいです。本来なら普通サイズになっていたと思われます (2020年8月9日 19時) (
レス) id: 28605b481e (このIDを非表示/違反報告)
イヴ(プロフ) - 夢主ちゃん足ちっちゃいんだw自分と一緒でビックリしたw20センチから成長しないのよね (2020年8月9日 18時) (レス) id: e486ddb9ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：寧彩 | 作成日時：2020年6月21日 0時
