22日目 ページ25
『サべダーさん！すみません、遅くなりました！』
食後、私はダッシュでサべダーさんの元に向かった。
食べ終わったらマッハで走ったから横っ腹痛いなぁ…なんて考えながら。
特に何かある訳でもない、そんな感じの広い廊下で彼は待っていた。窓から外を見ていたが、足音によってこっちを向いたので私はブンブン手を振った。
「呼吸は整えろ」
『は、はい！』
大きく息を吸い、それを吐き出す。立ち止まるのはよくないので廊下をくるくる回るように歩く。落ち着いたら私は立ち止まった。
「単刀直入に言うぞ、お前にチェイスの稽古をつけてやる。」
『ヘァッ⁉』
あれ？思ってたんと違う…。あ、私が想像していたのはクラークさんと同じような質問をされるのかなぁ〜と呑気な事。でもまぁよく考えてみたら名前の事なんてわざわざ呼び出してまでするような話でもないよね。
にしても…チェイスの稽古？ それはありがたいんですが何故またそんな事を…
「お前の身のこなしはあまり見ていなかったが、上出来だ。だが板をお前は使い過ぎだ。窓枠を跳び越える速度もまばら。あれでは恐怖の一撃を食らっても仕方ないぞ」
うぉぁ…まるで顧問の先生みたいな指摘！勉強になります！私は常に持ち歩いているメモ用紙にペンを走らせる。元部長としてメモは手放せないからね！
うーん…確かに私は板をばったんばったんしたし、私の外在特質？なのかは知らないけど、すいすい跳べた窓枠の跳び越えも2度失敗している。1回目は助けてもらえたけど、跳び越えるのが遅くて招いた結果だ。
『それでご指導して下さるんですか⁉ありがとうございます！助かります！』
私はメモとペンをぐっと握りしめたままサべダーさんと向き合った。すると彼は薄ら微笑みながら私の頭に手を置いた。
「おう…あとそのうざってぇ敬語はやめろ。あと名前もファミリーネームじゃなくてファーストネームで呼べ。じゃあ明日の午前中にするからあけとけよ。」
『…？うん』
去り際に彼の頬が薄い桃色の染料で染めたかのような色になっていた気がしたが、あまり気にせず私は戻った。
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もちこ - 作者さん、至れり尽くせり(？)で好きです() ぜひ夢主とイライちゃんの絡みを見たいです...お願いします...！ (2020年12月22日 1時) (
レス) id: 39ef54da9c (このIDを非表示/違反報告)
寧彩(プロフ) - すみれ＠自由人さん» ありがとうございます！ (2020年5月15日 10時) (レス) id: 28605b481e (このIDを非表示/違反報告)
すみれ＠自由人(プロフ) - このお話とても面白いです！ 好きです！← (2020年5月15日 6時) (レス) id: 87f53a63fa (このIDを非表示/違反報告)
寧彩(プロフ) - 翠柘榴さん» 納「！！…っ、僕も…です…」 (2020年4月11日 23時) (レス) id: 28605b481e (このIDを非表示/違反報告)
翠柘榴(プロフ) - イソップ君そういうところあるよね、可愛い。好きだよ（唐突な告白） (2020年4月11日 23時) (レス) id: 75b21b0769 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：寧彩 | 作成日時：2020年4月7日 21時
