【乱藤四郎】のブラック本丸での出来事【に成り代わりました】

６話 ページ7

翌日、粟田口の皆と広間に行く。


僕を目に入れた人達は皆口々に何があったか聞いてきた。


その度に苦笑いを零す。


朝餉、昼餉、夕餉全てに審神者はいない。


なので、皆はこの時間だけは楽しんで食べている。


ある程度騒がしくしてても大丈夫。本当にある程度だけど。


刀剣達を一人一人見ていくと三日月や小狐丸といったレア度が高い子達もいた。


ボクの本丸は一応極は乱、今剣、博多、薬研がいたがレア刀はあまりいなかった。


いいな、と羨ましく思ったと同時にこの子達を傷つける審神者に殺意が湧いた。


燭「いただきます」


「「「いただきます！」」」


燭台切の号令で皆は手を合わせ、食べ始める。


煮物を口に入れる。すると、フワッといい香りが漂い噛むと染みた汁があふれ出てきた。


とても、美味しかった。


こんな美味しいご飯食べたのいつぶりだっけ？



一「乱！どうしたんだい？」


一兄が驚いた様子でそれでも優しく問いかけてきた。


なんの事かと思っていたらポタっと何かが畳を濡らした。


あ、泣いてるんだ。


『ごめっ、目にゴミが入っちゃったみたいっ！』


そう言って笑うと後藤と薬研と一兄が力強く抱き締めてきた。


後「泣きたい時は泣け」


何故か後藤の言葉が胸にストンっと入り込んできて涙が止まらなかった。

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