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物心がついた頃には隣にいたから、知らないことはないと思ってた。
誕生日も、嫌いなものも、好きな音楽も誰よりも長い時間を共有しているからすべてを知っていると思ってた。
彼と過ごす時間をなるべく減らそうと生活していたおかげで、生まれて初めてっていうレベルで彼との会話もなくなった。
学校に行くのも1人、授業移動も1人、家に帰るのも1人。お昼はチーノとか生徒会の先輩たちと食べることがたまにあるくらいでショッピとの交流は無に等しい。
いや、こうなるってわかってたんだけどね！！私はこれでもショッピくんのことが好きだからね！！悲しいんだよ、分かるかな？！
今日も今日とで1人ごちながら帰路に着いていると、バス停から家までの間にある公園でチンピラみたいな人がたまっていた。
えこわ、目合わせないようにしよ
速足で歩いていると、何を思ったのかこっちに駆けてくるチンピラ。
やばいやばいやばい、
身を守るために走ると、向こうも追いかけるように走ってくる。
｢おい、ちょっと待てよ｣
頑張って走ったけど、ガタイのいいチンピラの足に勝てるはずもなく腕を掴まれる。
はい死んだ、ありがとうお母さん、お父さん今まで育ててくれて
心の中で手を合わせながら両親に感謝していると、チンピラは何を思ったのか私に話し始める。
｢おい、聞いてんのか？お前、ショッピとよく一緒にいる奴だろ？！｣
この期に及んでお前もショッピの話すんのかよ、ってか誰だよ！！腕離せ！
面倒以外の何物でもないこのやり取りにイラついて、話しかけてきたやつを睨みつけながら口を開く。
『だったらなに』
多分そんな風貌をしているから、こんな反抗的な態度のやつに会ったことなんてなかったんだろう。そいつらは一瞬怯んだような素振りを見せながら、さっきより勢いのなくなった言葉を吐く。
｢ッ、俺の彼女が、あいつに惚れてるっていうんだ。どうしてくれるんだよ！！｣
『...は？』
思わず口から出た言葉は、自分のものとは信じられないくらいには冷たくて驚く。
私なんも関係ないじゃん、ってかショッピに直接言えばいいじゃん、ねぇほんとなにこいつら
｢どうしてくれるんだって訊いてんだよ！お前あいつと仲良かったよな、場所おしえろよ｣
あぁ、なんでこんな目に合わないといけないの？？私にも魔法が使えたらこんなやつ一瞬なのに
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天天(プロフ) - 好きです。杏夏さんの世界観っていうか書き方というか…ドストライクです！ありがとうございます。これからも頑張ってください！ (2022年10月10日 21時) (
レス) @page23 id: c861e4568e (このIDを非表示/違反報告)
なな - この話、面白いです！更新待ってます。これからも頑張ってください。 (2021年7月15日 18時) (レス) id: eb678d68cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：杏夏 | 作成日時：2021年4月2日 22時
