花より男子〜一期一会の恋〜Part9

No.268 ページ28

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総「月の綺麗な夜だな……」


美「そうね、おまいさん……」


総「この夜空に散らばる星々を集めてもお前の輝きには敵わねーよ」


美「きゃっ、嘘よばか」


総「嘘じゃねぇよ。俺はバカで頭足りないけど嘘はつかねえ」


美「ほんと？道明寺」


総「牧野…」


「………………え？これ見なきゃいけないの？すごい気持ち悪いんだけど」


類「………」






何だこれは。一体何を見せられてるのかと怪訝な表情のAと類。しかし2人はそんな視線にも気付かない。






総「牧野…」


美「………つくしって呼んで」


類「すげえ寒い………お前ら二人恥ずかしくないの？そんな事やって」


「恐らくこの2人に恥ずかしいと言う感情は無いよ」






場所は花沢家。総二郎に誘われて着いてきたAは早速後悔していた。来て早々何だこれは。見せられてるこっちの身にもなってみろ。






総「あほう。女ゲットする時は口八丁こんくらいお手のもんさ」


「それにやられる女の子の気が知れない」


総「それはお前だけだ。普通はこれで一発！」


「はいはい、わかったわかった」


総「しかし司もこんくらい頭がまわりゃーなぁ」


美「無理だって」


「あの道明寺さんだよ？ろくに会話も出来ない人だよ？日本語もまともに話せないし」


類「………それ司の前で言うなよ、殺されるから」






しかし私はまだしもあなた達は十数年もの付き合いなんだからいい加減学習しろよと思う。どれだけプレイボーイの2人が落とし込みしたってあの人は2人のようにはいかない事ぐらいちょっと考えればわかるだろう。つまり期待するだけ無駄ということだ。






総「いやまだわかんねぇぞ。万にひとつってこともある」


美「万にひとつってなんだよ」


総「そりゃあ、牧野がソノ気になることだよ！」


美「バカありえるか、んなこと」


「つくしがソノ気になることなんて100年待っても無さそうだけど」


美「牧野がソノ気になるなんてありえねぇだろ」






先程からあきらさんの言葉がどこか刺々しく感じるのは気のせいか？なんだか不機嫌に見える。珍しい光景にAはハテナを浮かべていた。






「…………あきらさん、今日やけに機嫌悪くない？」


総「確かに………」

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