花より男子〜一期一会の恋〜Part9

No.259 ページ19

・





総「ひゃー…牧野ん家すげぇ」


美「こういうとこに人住めんのかよ」


「住めるから住んでるんだろうが」






次の日、総二郎とあきらとAは早速つくしの家へとやって来た。Aに関しては昨日も来たというのに総二郎にほぼ強制的に連れて来られた。しかしアポも取ってないのに突然来て大丈夫か？




総「類遅えな」


美「迷子にでもなってんじゃねぇの？」


「高3の迷子なんて笑えない」


総「ま、そのうち来るだろー」





総二郎さんの言う通り、花沢さんはその数分後に現れた。むすっとした顔のつくしと共に。





つ「呼んでない！！」




つくしはやはりご立腹のようだが、3人はそんなこと気にも留めず図々しくも中へと入っていった。それに続いてAも憐れみの目を向けてから中へと入る。




総美類「俺ん家の風呂の大きさ」


つ「ほっといてよ！」


「あー、ダメダメ。こういう時は嘘でも、俺ん家のリビングの大きさって言わなきゃ……！」


総美類「あぁ………俺ん家のリビングの…」


つ「ど突くわよ！聞こえてんだよ！」


「まぁまぁ、そうカリカリしないでさ」


つ「…………」


総「そうだ、司も呼ぼうぜ」


つ「だ、だめ！！」


美「何でだよ」


つ「あ、あんた達みたいにでかい男が4人も入ったら床抜けちゃう！」


「そんなんで床抜けちゃうようなとこじゃ生きてけないよ」


つ「だ、だから道明寺が来なきゃ抜けないから大丈夫よ！」


「へぇ…………あそう」





いつまで避けるつもりなのか。好きじゃないなら避ける必要なんて無いじゃないか。Aはつくしを見つめ心の中でそう思った。




総「そういやあいつ何してんだ」


美「学校にも来てねぇな」


総「滋とうまくいってんじゃねえの？」


美「牧野知ってる？」


つ「……知らない」





総二郎さんには別荘でのことを話していない為、うまくいってると思ってる。滋さんが振られたのを知ってるのは私とつくしだけ。故に私達からすれば道明寺さんと滋さんがうまくいってないことは目に見えている。しかし一体どこで何をしてるのか。考えても私には予想すら出来ない。




ピンポーン




つ「あれ？誰だろ……」


「道明寺さんだったりして」


つ「そ、そんなわけないでしょ！」


「わかんないじゃん」


つ「あり得ないわよ！」


「見てもないのにわかるの？」


つ「わ、わかんないけど、わかるの！」


「何だそれ」


総「………いいから早く出ろよ！面倒くせぇな！」

No.260→←No.258

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す