花より男子〜一期一会の恋〜Part8

No.216 ページ6

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つ「信じらんないっ！！」


「ちょ、落ち着いて？何があったの？」





月曜日。登校してつくしに挨拶をすると、返って来たのは挨拶では無く、怒りの言葉。また何かあったのか。とりあえずつくしを連れて屋上へとやって来た。




つ「5000万よ5000万！！ありえない！」


「5000万……？」


つ「道明寺の母親が、5000万で道明寺と手を切れって！」


「えぇ！？そう来たか……」





鬼ばばは、きっとつくしの何もかもを調べ尽くしている。それで金銭的に困ってるという弱みに付け込んで道明寺さんと離れさせるつもりだ。なんて強引なやり方……。そして、つくしままが怒り、塩を頭からぶっかけて追い返したそう。しかしこれで一件落着とはいかないだろう。


そしてつくしの怒りはそれだけでは無かった。




つ「道明寺の母親に呼び出されて、行ったら道明寺の婚約者紹介されて！」


「え、え？ちょっと待って！道明寺さんの婚約者！？」


つ「そうよ！あいつ婚約者がいたのにあたしに好きだの惚れてるだの言っちゃって！馬鹿にすんのもいい加減にしろって感じ！」




あくまでも推測だが、それは鬼ばばが仕掛けたのではないかと思う。しかしつくしは前から婚約していたと思ってるのだろう、酷く荒れている。それは要するに嫉妬か？しかしいつもの如く、そんなことを聞いたところで全力否定は目に見えている。今のつくしに言ったらグーパンチでもされそうだ。




つ「それにあいつ！あたしの前で婚約者の手握って逃げてったのよ！？」


「…………なにやってんだあの馬鹿は…」




結局のところ、つくしが一番むかついてるのはそこじゃないかと思う。やっぱり嫉妬か。自分のことを好きだと言っといて婚約者の手を握って逃げたことに対して。しかし本当に前から婚約してたのか否かはいずれわかることだろう。




つ「あたしをからかうなんざ100年早いのよ！」


「いや、あの、つくし？からかっては無いと思うよ？」


つ「からかってるわよ！むかつく！」


「ほら、あの人馬鹿だから、からかってるつもりでもからかえてないような人じゃない？だからさ、考えすぎ…」


つ「許せない！」


「おい、聞けよ」




恐らく誤解だろうとは思うが、何かよからぬ方向に勘違いが進んでいる気がする。改めて思う、つくしも馬鹿だと。




つ「恥かかせてやる……」


「は？え！？ちょっと！どこ行くの！待て！」

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