No.214 ページ4
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「つくしー!!おはよ!!昨日あれからどうなったの!?」
つ「あ、おはよ。声大っきいよ」
「あ、すまん」
次の日、つくしを見つけたAは駆け寄り昨日の事を聞く。なんだか疲れてるように見えるのは気のせいか?
「え、船!?」
つ「そ。あいつんとこの豪華客船」
「わぁー………行動力半端じゃねぇ……」
つくしの話によると、あれから道明寺家所有の豪華客船に乗っていたらしい。そしてお腹が空いてきたが船に食料は無く、仕方無くつくしは誕生日プレゼントとして持ってきていた道明寺の似顔絵クッキーを差し出した。すると意外にも、すっげー嬉しいと喜んでくれたと言う。
「………ちなみにそれは似顔絵にする意味あったの?」
つ「いやっ、その、インパクトって大事じゃない?」
「………あぁ、うん、そっか、まぁ別にそれはどうでもいいんだけど、」
つ「どうでもいいなら突っ込むなよ!」
「ねぇ、私にも作ってよ」
つ「あ、うん、また今度ね……」
"また今度"はきっと来ないんだろうな。Aがそんなことを思っていると、つくしが何かを思い出したのか、頬を赤らめている。Aが何だと問うと、おずおずと話し出した。
つ「じっ実はね……」
つくしは常々疑問だった、何で自分を選んだのかということを道明寺に聞いたところ、おれもなんでこんな女と思うけど、しゃーねーな こればっかりは。地位も名誉も美しさも俺が持ってるから、おまえはそのまんまでいいんじゃねーの?と返って来たらしい。これ程までに自分を褒め称える事が出来るのが羨ましいとは思うが、正直どこに照れる要素があったのかは最大の謎だ。それでもつくしが少しでも嬉しいと思ったのならそれでいいかと口には出さず胸にしまう。
「で?クッキーの感想は?何て言ってたの?」
つ「あぁ、魚臭いって」
「……………は?何で」
つ「うちオーブン無いし、魚の網で焼いたの」
「……………何かこんなこと言うのもあれだけど……よくそれで渡せたよね」
つ「だって高いもんなんて買えないし、車貰ってんの見たらさすがに渡せないと思ったよ?でもお腹空いたって言うから……あれしか食べるもん無かったし……」
「いや、うん、何かごめん。馬鹿にするつもりは無かったんだけどね」
つ「馬鹿にしてたの!?」
「……………さっ、そろそろ戻らないと。授業始まっちゃう」
つ「こら!誤魔化すな!」
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choco(プロフ) - ふう。さん» ありがとうございます!更新頑張ります^ ^ (2016年8月3日 21時) (レス) id: 890dd4e01f (このIDを非表示/違反報告)
ふう。 - 続きが凄く気になります!更新頑張ってください! (2016年8月3日 17時) (レス) id: b4363f857a (このIDを非表示/違反報告)
choco(プロフ) - 沙希さん» ありがとうございます!そう言って頂けると頑張りがいがあります^ ^ (2016年7月31日 9時) (レス) id: 890dd4e01f (このIDを非表示/違反報告)
沙希 - 続き超きになります!更新どんどんお願いします (2016年7月31日 8時) (レス) id: 8f81495b1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:choco | 作成日時:2016年7月18日 2時