Floating Snow【リク停止】

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佐久間side

帰りの車でも咳が止まらず、狭い車内で阿部ちゃんが気を使っておさえようとするから余計に悪化して、家に着く頃にはもうぐったり


照｢なんか熱上がってね？｣


康｢体温計いる？｣


康二が渡してくれた体温計で熱を測ると37.6


翔｢病院では咳で体温上がってるって言われたけど、これはもうそれだけじゃないよな...｣


そんな会話をよそにゲホゲホと咳き込む阿部ちゃんの隣に座るとうるうる揺れる瞳と目が合った


亮｢のど痛い...ｹﾞﾎｹﾞﾎｯ｣


｢うん、しんどいね...｣


亮｢ｹﾞﾎｹﾞﾎｯ...ｹﾎｯ ｺﾞﾎｯ うっ...｣


息する間もない程咳き込むから背中をさすると体に力が入るのがわかった


｢ちょっと吐いちゃうかも！誰か袋かゴミ箱とって！｣


そう叫ぶとだて様が机にあった袋を阿部ちゃんの前に広げてくれて間一髪


亮｢ｹﾞﾎｹﾞﾎｯ！ごめ...ｹﾎｯ｣


｢大丈夫？もう気持ち悪くない？｣


咳のしすぎで突発的に吐いただけなようで、コクンと頷くと目から涙がこぼれた


涼｢気にしないで、片付けてくるね｣


照｢泣くなよー、しんどい時はお互い様だろ｣


もうしんどくて訳が分からないようで1度泣きだしたらグズグズ


｢大丈夫だよー、寝れそうなら寝ちゃおうか｣


泣いている阿部ちゃんをみんなで慰めている間に翔太が処方された咳止めテープを貼ってくれたようで、気づいたら咳が治まってきていてウトウト...


コテンと隣に坐る俺の肩に寄りかかっている幼い寝顔


早く良くなって元気にお仕事できるといいな

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