涙流ﾚﾊﾞ桜散ﾙ【あんスタ】 (ページ25)

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花びら*24 ページ25

「わんちゃんを押し倒すような感じになっちゃって」

そのときに転んだ私を本当に憎んでる…

「いつもなら絶対きゃんきゃん吠えるくせに
黙って私の頬に手、手を添えてきて…」

「…青春っすね」

「青春じゃない！気まずいの！」

あのときのわんちゃんは別人みたいだった

だからいつもの調子でからかってごまかすこともできなかったし
むしろ気まずいままである

「…勝負のやつか」

「勝負だからってあれはないですよ」

と蹲る

「…Aはどう感じたんだ？」

「え？」

鬼龍先輩は私の瞳をじっと見つめる

「どう感じた？」

「…素直にかっこいいなって思っちゃましたよ？
悔しいですけど」

目線をそらす

「そうか」

ふと鬼龍先輩のことをみたらどこか悲しげな表情だった…気がした

気だよねどうせ…

「Aおまえお茶どうするんだ」

「…あ！」

そういえば全部こぼしちゃったんだった

「お、俺買ってくるっす！」

と鉄虎くんはいったが

「いいよ!私が買ってくる！」

といったが

「俺が買ってくるから待ってろ」

と鬼龍先輩がいいその場を去った

「え？ちょ、鬼龍先輩…!!」

といったが自販機へと向かってしまった

「…す、すいません
ありがとうございます」

と聞こえないだろうが小さな声でお礼を言った

「Aさんすいませんっす！」

とものすごく鉄虎くんは謝っていたが

「本当に気にしなくていいから！」

と私は笑った

帰ってきたら先輩にお金渡してお礼も言わないとなぁ…

「…Aさん質問いいすか」

と急に鉄虎くんが言った

「どうしたの？」

「…Aさんはまだ大将のこと好きなんすか？」

…えと無意識に言っていた

「…それはまだ好きだよああいうさりげない優しさだって
本当に好き」

ハンカチを握りしめた

「そうすか…
俺は応援するっすよ!Aさんのこと！」

と太陽のような素敵な笑顔で応援してくれた

「鉄虎くんいろいろありがとうね」

と感謝を述べたら

「いやいや！そんなことはないっす！」

と鉄虎くんは笑った