差異 ページ16
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Aさんがこの国にやって来て、グルさんに半ば無理矢理総統補佐に任命されてから丁度1週間が経った。
1週間も経てば、周りの反応も徐々に変わっていくわけで……。
例えば、最初はAさんに気を遣っていた幹部の面々だったが、今では彼女の前での下ネタすら躊躇わないようになっていた。
特にシッマなんかは、Aさんに大先生の屑話を伝えるのを日課にしてしまった。
最近ではそれにゾムやシャオロンも乗って来てしまっていて、頼むからこれ以上国の恥を晒さないでくれと懇願するばかりである。
しかし、そんな彼女は汚い下ネタを聞いても何のその。
笑顔を崩さず軽く笑って受け流し、上手く話を変えてしまう。
その現場を見た当初は顔が青くなってしまうほどに焦り、シッマをしょっぴいて謝りに行ったのだが、
『気にしてませんし、大丈夫ですよ。それにコネシマ様はお話が上手くていつも楽しいです』
と、フォローまでしてくれた。
その様があまりにも爽やか過ぎて、常に極悪人の笑顔を携えているあの総統の妹とは到底思えなくなっていた。
そして彼女が入って来てから何より変わったのは、俺の睡眠時間が格段に伸びた事である。
まだ、徹夜が無くなるほどではないが、俺が奴等の尻拭いの為に使っていた時間が激減したのだ。
ふと、先日総統室の前でつい見てしまった出来事を思い出す。
＿＿＿＿＿＿＿＿
『兄様、先日提出の書類はどちらへ？』
『多分その山のどこかだな』
『何故こんなに書類を放置しているのです？』
『こうしていれば、いつもトントンがやってくれるゾ』
『トントン様がやりたくてやっておられるとでも？そもそも、自分のもので無い仕事を押し付けられて徹夜が当たり前なんて、パワハラも良いところですよ』
向こうから見えないことは分かっているが、扉越しに深く頷いてしまう。
Aさんは、深く溜め息を吐くと会議室を兼用している総統室の末席に着席し、書類の仕分けを始めた。
その作業は実に丁寧で、動きに無駄が無く、付箋に走り書きをしている姿すらも絵になると思わず見入ってしまったほどだった。
少しずつ書類を頼んではいたのだが、その全てが細かく丁寧であり、なおかつ期日を遅らせたことはなく、何ならグルさんの書類を代わりにやって来てくれる事すらあった。
そんなAさんの書類捌きを見ていれば、グルさんが彼女を総統補佐に欲しがった理由がよく分かる。
ああ、書記長補佐になってくれへんかな…。
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スノードロップ(プロフ) - なめらかさん» 優しいお言葉有難うございます。更新早めて行けるよう努力します (2021年10月4日 13時) (
レス) id: 06ba610413 (このIDを非表示/違反報告)
なめらか - 読みやすくて続きが気になって一気に読んでしまいました…！続き楽しみにしてます！ (2021年10月3日 23時) (レス) @page12 id: bcf5f4df92 (このIDを非表示/違反報告)
スノードロップ(プロフ) - 雪さん» 有難うございます。更新が早くなるよう、頑張っていきます (2021年9月22日 22時) (レス) id: 06ba610413 (このIDを非表示/違反報告)
雪 - 好きです！続き楽しみに待ってます！ (2021年9月20日 14時) (レス) id: 4b6a02972f (このIDを非表示/違反報告)
スノードロップ(プロフ) - 銀狐さん» 温かい言葉を有難うございます！頑張らせていただきます！ (2021年9月14日 17時) (レス) id: 06ba610413 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スノードロップ | 作成日時：2021年9月13日 1時
