15ー夜sideー ページ16
久しぶりに帰ってきた奈良。
10日間もAに会えなかったからさみしかった。
何度も会いたいって思ったし、メールもしたかった。
でも、そろそろ響さんの命日だって聞いていたから、迷惑かけたくなかった。
駅を歩いていると、会いたかった人がいた。
え?
泣いてる。
一瞬自分の目を疑った。
Aが泣くなんて…
夜「ごめん、陽。先行ってて。」
陽「??…あーわかった。」
俺は急いでAのところに行った。
夜「A!!どうしたの!?」
貴女「ぇ……なんで、いるの?」
夜「今帰ってきたとこなんだ。Aは…」
貴女「……おかえり…私は兄さんの3周忌…だった。」
夜「…そっか。とりあえず、どっかのお店入ろう?」
貴女「うん…」
近くにあるカフェに二人で入る。
Aは紅茶とショートケーキを頼んでいた。
俺は、紅茶とモンブラン。
貴女「…落ち着いた。あ、ありがと。」
夜「うん!気にしないで。」
Aがありがとうって…
貴女「…私、兄さんの事考えてる時に音が聞こえると怖いんだ。
今日は命日だったから余計に…」
夜「Aは本当に響さんが好きだったんだね。」
貴女「ああ。
でも、こんな性格だから、言いたいことが言えなかったんだ。
あの時だって、私が素直に行かないでって言えてたら…兄さんだって…」
夜「……」
貴女「まぁ、もう今更って感じなんだけどな。」
俺は、ずっと後悔してるAに何も言えなかったのが悔しかった。
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りな - 楽しみ (2022年5月22日 10時) (レス) @page27 id: 50ac0cd8e0 (このIDを非表示/違反報告)
やましたみう(プロフ) - また、素敵な作品をありがとうございます!!続き楽しみにしてます.゚+.(´∀`*).+゚.!! (2015年12月30日 22時) (レス) id: b8b8535e12 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2015年12月28日 13時