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〜凛月side〜
Aがメールをしてから……
ううん、俺が明日はいないと言ったときからAの様子がおかしい……
ずっと下を向いて、真っ暗なスマホを見ている……
髪のせいで顔はよく見えないけど、どこか悲しそうな顔をしていた
プルルルルル
「あ、電話…」
家の電話が珍しく鳴った
Aはハッ!となって、電話を取りに行った
「あ、うん……。大丈夫。迷惑、かけてないよ……」
Aの言い方でイヤでも分かる……
電話の相手はあいつだ
そう思ったらイライラした
電話の相手のあいつに?
ううん、違う
何も言い返さないAに?
それも、違う
何も出来ない自分にだ
昔も今も何も変わらない…
泣きそうなAに俺は黙って見てることしか出来なかった
何か、変わったと思ってた……
「……結局、何も変わらない…」
俺はあそこに飛び込む度胸もない…
兄者みたいになれない…
『ごめんなさいっ!』
『やめろっ!!Aは何も悪くないだろっ!?今回はたまたまだ!!』
謝りながら頭を下げるA、そんなAをかばう兄者…
『零、どきなさい。そんな奴と一緒にいなくていいのよ。凛月とあっちに行ってなさい。私はその____』
この後の言葉に俺は重い凶器で殴られた気がしたんだ
『"出来損ない"に用があるの』
Aはいつも笑って楽器をしていた
メロディーはとてもきれいで俺も兄者も大好きだった
今回の大会は世界を規模にしてる大会だ
結果は2位
世界を相手に2位なんて、普通は誉められるはずなのに……
ここは、違う……
『外に行ってなさい』
この人は__お母さんはそれを許さなかった
Aに期待しているのか、夜遅くまで練習していたり厳しく接していたり……
今回はそれがいけなかった
プレッシャーにストレス、睡眠不足……
あげたらきりがないぐらい……
それが今回の2位の原因だ
『お兄ちゃん、いいの。悪いのはAだから……』
あんなに苦しく笑うAを見たことがない…
あんなに泣きそうなAを見たことがない…
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あんなに小さくなって震えてる妹を俺は助けることもせず、ただ、見ていることしか出来なかった……
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モエ(プロフ) - チェリー☆拓郎さん» 了解です(^_^ゞ (2017年7月16日 5時) (レス) id: 52548972fe (このIDを非表示/違反報告)
チェリー☆拓郎(プロフ) - ならまーくんでお願いします(`・ω・´) (2017年7月15日 22時) (レス) id: ad3a02f993 (このIDを非表示/違反報告)
モエ(プロフ) - チェリー☆拓郎さん» ありですよ! (2017年7月7日 15時) (レス) id: 52548972fe (このIDを非表示/違反報告)
チェリー☆拓郎(プロフ) - 落ちってまーくんありですか!!!!???? (2017年7月7日 12時) (レス) id: ad3a02f993 (このIDを非表示/違反報告)
チェリー☆拓郎(プロフ) - ワァ───ヽ(*゚∀゚*)ノ───イついにまーくんと音駒の対面(?)だー?? (2017年7月4日 21時) (レス) id: ad3a02f993 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:モエ | 作成日時:2017年1月7日 20時