年下彼氏の出水くん (ページ27)

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過去編さんページ27

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こうして私はSEを使い、ボーダーに会わないようにしてちょくちょく警戒区域に入っていたのだが…

「また、会ったね…Aちゃん」

迅悠一という男は読めない。

何を考えているのかわからないが、最初に会ったあの日、この未来が見えていたらしい。

それから、私はボーダーに入りこの情報を元に連れ去られた人を探すため、遠征によく行っている。

「という感じなの。

…たしかに三輪が言った通り、私にも家族にもなんの被害はなかった。

でも、それでも私は他人が死んだと割り切れなかった。

それにね、あの日見た人の中に…三輪と三輪のお姉さんもいたの

…ごめんねこんな話して、迷惑だよね」

話ながら泣いてしまった。

ダメだ、私年上なのに。

出「泣いていいよ、俺の前だからって無理しないで…というか頼ってよ。

ごめん、俺ほんとなんも知らなかった。
たぶん知らないうちに傷つけてたことあったかも。

俺にはAさんの辛さはわかって全てをわかってはあげられない。それでも、わかってやりたいと思うのはダメかな？

…だからさ、俺にもっと話してよ。
俺ももちろん話すし、何より一人で背負うより2人で背負う方がいい。

迷惑なんて考えないよ」

そう言って、抱きしめてくれる。

あれ、私って出水の前で泣いたことあったっけ？

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