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次の日はオフのようで、
飲むことになった。
9時からはじめて
一定のペースを崩さなかった私たちは
11時にはかなり酔いがまわっていた。
だから、勢いで言っちゃおうと思った。
「私、日本に帰るね」
グラスを握るジョングクの手が一瞬止まった。
『……いつ?』
「1ヶ月以内には帰ろうと思う。」
『……ヒョンにはいったの?』
今まで見たことがないほど
ジョングクは動揺していた。
「ううん、でも今度直接話そうと思ってる」
テヒョンとの関係に溝ができてきた頃から
ぼんやりと考えてきたことが
あの喧嘩、この6日間で決意に変わった。
「今までごめんね」
そう謝る私にジョングクはしばらく無言だった。
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『ヒョンのことは、もう完全にいいの?』
そして次に口を開いた時には、
さっきまでの酔った雰囲気とは違って
真剣な表情だった。
「うん…」
『じゃあ、ここにいればいいじゃん』
「ここって…?」
『…………ここだよ。』
気づくと腕を引っ張られて
ジョングクの膝の上、腕の中にいた。
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『好きだよ。』
ジョングクから漏れる息に混ざった酒の匂いが
今の私たちに似ていた。
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作者名:L | 作成日時:2021年4月27日 1時