26 【TH】 ページ26
TH side
あの日から、
Aと以前よりも会うようになった。
といっても、
週1とかのペースで、
前が会ってなさすぎただけなんだろう。
宿舎から家に向かってる途中、
通りかかったケーキ屋でAが好きそうなものを選ぶ。
これを買ったら喜びそうという感情だけじゃなく
その先のものを求めていた。
いくら関係が良くなったとはいえ、
付き合った当初に完全に戻ったわけではないから
失った好意を取り戻すのに必死だった。
合鍵は宿舎に置いてあるから、
インターホンを鳴らすと
映像を確認しただろうに直ぐに開けず
''はーい''という声が響く。
ドアを開けたAは、
満面の笑みで出迎えてくれた。
リビングにいくと、
そこには以前ジョングクとしたゲーム機があった。
1ヶ月前からこの状態で、
宿舎を頻繁に抜けて帰ってこない日もある
ジョングクを見ていると
2人が会っていることは明確だった。
それを確かめることもできないまま、
今をどう円滑に送るか考えていた。
Aの方から説明して、
安心させて欲しかったけど、
それもないままだった。
開いた距離は想像よりも大きかった。
何も言わず、
普通に見えるところにゲーム機をおくAの気持ちが理解できなかった。
何をしたいのか、何を考えているのか
全くわからない。
俺は、
そんな日々に
確実に疲れ始めていた。
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作者名:L | 作成日時:2021年4月27日 1時