戻りたい【TH×JK】 (ページ22)

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22 【TH】ページ22

TH side

俺の腕に触れたAの手が震えていた。

腕から顔へ視線をうつすと、

泣きそうになっている表情が目に入った。

焦りで周りが見えなくなっていた。

悪いのはAでないのに、

感情的になって、

怖がらせてしまった。

そんな自分に呆れた。

俺は彼女から離れ、

ジョングクの元へいった。

.

「帰れ」

そして、目に入った瞬間、

帰るように言った。

『…………』

帰るように促したのに

ジョングクは何も言わず、

ただ真っ直ぐに俺を見ていた。

全てを見据えられているようで怖かった。

「聞こえてるだろ、帰れ」

だから、無意識のうちに自分を強く見せようと

さっきよりもきつい口調になってしまったんだと思う。

そんな俺にジョングクもさすがに引き下がったのか、

ゲーム機を持って家を出て行った。

.

『Aが可哀想だよ』

ただ、最後俺にだけ聞こえるように呟いた。

.