154・帰ってきたら side S ページ9
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=side 翔太=
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「俺もまだ平気。あぁそうだ。Aの作ってくれた、
ひじきのハンバーグのやつ、また作って。美味かった」
『ンフフ、はい。帰ったら…』
って言った声が少し疲れてるように聞こえて気にかかる。
…なんかあったんかな?
でも、聞いたって言わないだろうから。
「A?」
『…はい、』
「…あと3日、頑張れ」
『……頑張ったら、ご褒美くれますか?』
「おん。何が欲しい?」
『…ぎゅーしてほしい』
「んは、帰ったらずっと抱いてやる」
『…それはちょっと違う意味も含まれちゃってる気が…』
「違う意味しかねぇわ」
『……ハハ』
「嫌でも付き合え」
『んふ…はぁい』
柔らかく笑うAの声が、ちょっとだけ元気な声に
なったような、そんな気がして少しホッとする。
たわいない話をしてると、Aの声がだんだんと
ゆっくりになって、寝息も聞こえるようになってきた。
「……A?…おーい、」
って声をかけるけど返事はなくて、
寝たのかな、って思う。
「…A?…すげぇ好き、だから。早く帰ってこーい。
……、じゃ、また明日な!」
って電話を切って
ソファーにスマホを投げ置くと両手で顔を覆う。
…ヤバ。まじ、俺…どうしたよ。
いつにも増してキャラじゃねーんだけど。
…でも、こんな俺も、悪くねぇ、かな。
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もここ*(プロフ) - もちさん» ありがとうございます( *´艸`)ラストまで頑張ります! (2023年2月28日 12時) (レス) id: d240afcf39 (このIDを非表示/違反報告)
もち(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいてます!入院中なんですね…。あまりご無理なさらないでくださいね。、でも、更新楽しみにしています!お大事にしてください。 (2023年2月28日 6時) (レス) @page28 id: aec85bc555 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もここ | 作成日時:2022年10月31日 8時