１７４・あんまいみかん ページ29
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=side翔太=
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鍵を開けて部屋に入ると、風呂場から聞こえる
ドライヤーの音にホッとした。
止まるのをドアを背にダウンを脱いで
深呼吸をして待ってると、程なくして止まった。
「……A？開けるよ…」
って声を掛けながらそっとドアを開けると、
涙をポロポロとこぼし手の甲で慌てて拭うAが見えた。
「ごめん、ちゃんと話そ？」
「……それ、は？」
「康二からのお裾分け。みかん」
「……みかん、」
「好きなんだな」
「ん、すき」
って涙目で頷くAに、ドキンとする。
こんな些細な��好き��すら、俺は知らなかったんだな……
「……なぁ、」
「はい、」
「抱きしめて、い？」
「………ん、」
両手を開いて抱きつくAをギュッと抱きしめる。
じんわりと温かくなって、ホッとして。
ちゃんと向き合いたい、離したくないって思った。
＊
「…あ、甘い」
早速貰ったみかんを手にしてパクンと食べたAが
ムフッと嬉しそうに笑うから、口を開けてチラリと見たら
にっこり笑って俺の口に入れてくれる。
「お、甘っ、」
「ね。幸せ。あとでありがとうって言わなきゃ。」
「ん、あの、さ。」
「あ！転勤、話さなくてごめんなさい」
って勢いよく言って頭を下げたAの頭を
そっと撫でると、容易く抱き寄せられる距離まで近寄った。
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続く (更新停止中)
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もここ*(プロフ) - もちさん» ありがとうございます( *´艸`)ラストまで頑張ります！ (2023年2月28日 12時) (
レス) id: d240afcf39 (このIDを非表示/違反報告)
もち(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいてます！入院中なんですね…。あまりご無理なさらないでくださいね。、でも、更新楽しみにしています！お大事にしてください。 (2023年2月28日 6時) (レス) @page28 id: aec85bc555 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もここ
| 作成日時：2022年10月31日 8時
