161・もしも… ページ16
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「あの、」
「ん?」
「あの、黒川さんが…桐山さんが私をこっちに
呼びたいって話してた、って仰って下さってたって…」
「あのバカ。まだ本決まりじゃないし
俺達が言ってるだけなんだけど…期間限定でもいいから
ウチに欲しいね、って村上さんと話してたんだよ。」
「…ありがとうございます。」
「本社だって、離したくないだろうけど…
まぁちょっとだけでいいから頭の片隅に置いといて」
「……、はい」
って返事して、よぎるのは翔太さんとの事。
もし、そうなったら、
私は……翔太さんはどうするんだろう……
*
「じゃ、お疲れ様」
「ご飯、ありがとうございます。」
「いーえ。じゃ、明日、最終日もヨロシクね」
「はい、お疲れ様でした。」
フリフリと手を振って
帰ってくのを見届けて部屋に入る。
…お弁当を開くと、大きなうなぎがドンと乗ってて…
すごい美味しそう…ヤバ。
お茶をいれて、手を合わせ、
食べ始めると鳴った着信音に飛びついた。
「翔太さん!お疲れ様です」
『ん、お疲れ。』
「まだ、お外?」
『おん。今、ラウと涼太と移動中なんだけど、
ちょっとてっぺん超えそうで、今日は電話できないかも
って思ってかけてみた』
「ありがとうございます。
声聞きたかったので嬉しいです」
『…お前、』
「ん?」
『しょっぴー、真っ赤。えー、どうしたのぉ?
ラウうっせ、あぁもぅ、ツンツンすんなって、』
って電話の向こうでキャッキャしてる。
「Aのお陰で真っ赤だわ」
「んふ。でも本当の事ですよ?」
って言ったらヒュッって息を吸った翔太さんが
言葉になんない声をあげてて……可愛い。
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もここ*(プロフ) - もちさん» ありがとうございます( *´艸`)ラストまで頑張ります! (2023年2月28日 12時) (レス) id: d240afcf39 (このIDを非表示/違反報告)
もち(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいてます!入院中なんですね…。あまりご無理なさらないでくださいね。、でも、更新楽しみにしています!お大事にしてください。 (2023年2月28日 6時) (レス) @page28 id: aec85bc555 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もここ | 作成日時:2022年10月31日 8時