short stories ＝雪つめあわせ＝ (ページ20)

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「…ん、連絡待ってた。会いたかった。」

「そんな素振りなかったじゃん」

「出せるかよ、カッコ悪くて」

そう言って俯いた翔太君が無性に可愛い。
ギュッてしたいのを堪えると

「…私だけだと思ってた。」
と、呟くと、え、っと発し顔が上がる。

「…会いたいのも、会えて嬉しいのも。」

「んなわけあるか。俺も会いたかった、よ。」
翔太君の言葉に被せるように

「俺も会いたかったヨ♡」
って佐久間くんが言って、
翔太君の顔がわかりやすく真っ赤になった。

「んだぁ、もぅ！帰んぞ」
って繋いだ手をぐっと引っ張り私を立たせる。

「はぁい。あ！佐久間くん、照君、ダテ様、
ラウちゃんありがとう。お騒がせしました」

「翔太？」

「ん？」

「気持ちは言葉にしなきゃ伝わんないよ」
ダテ様の言葉に

「…ん、わかってる。色々悪かった。」

私の手を引きながら、
スタッフさん達に頭を下げて部屋を出ると

「先、戻ってて。」
って、玄関に置いたままだった鍵を渡されて
鍵も持たずに出たことに今更気づく。

「翔太君は？」

「俺、コンビニ寄ってから帰る。なんかいるもんある？」

「アイス。1番お高いアイス」

「ンハッ、ん。わかった」
私の頭をポンポンと撫でて歩いてった。

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