short stories ＝雪つめあわせ＝ (ページ13)

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年下の彼01≪Blue≫ ページ13

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「…もう、いいってば」

ため息混じりに言ってしまって、
ヤバ、マズイと思ったけど……もう遅い…

「は？なに？なにがいーんだよ、」

「……」

「なんか言えよ」

「…ホントもう良いって。
だって久しぶりに会えたんだから」

引くに引けなくて終わりにしたくて
投げやりに言った私に

「久しぶりなのはAさんが！「もう言わない、おしまい」」

半ばヤケで投げつけた私の言葉に、
大きくため息をついて睨みつけてくる翔太君。

なに、その顔。

思わず
「子供じゃ無いんだから…」
小さく吐き出してしまったんだ。

＊

心底楽しそうに手を叩いて大きな笑い方も、
汗だくで真剣に前を見据え踊ってる姿も、
怒られ、唇噛み締めて出来ない自分が悔しいと
何度もくらいついてく姿も、
分からない事を解らないと聞ける素直さも、
私を見つめる視線の柔らかさも。

何気ない言葉も、色んな声色も、
……全部好きで。好きで。

気付けば６個も下の彼に、密かに恋してた。
とはいえ、タレントとスタッフという関係性を考えたら。

伝えるつもりもない、
伝えらんない密かな恋だと思ってたし

この恋はきっと、実る事もないまま
そっと終わるもんだと思っていた、のに。

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