コウハイ君≪green≫ 哀？ 10/18 ページ42
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名古屋にお手伝いとして派遣されて三日目。
来る前に前任の長瀬さんから、殆ど会社とホテルの往復で、正直ご飯しか楽しみがないよと脅されビビっていた。
ホントその通りだよ！
聞いてたけど、これで同じ給料って……
ブラックか、ココはブラック企業か！
…と、思っていた私に運命とも言える出会い。
「コイツも飯連れて行ったって」
と、上司に言われ紹介された初々しい新卒くん。
「相葉雅紀と言います！」
「昼からは、組んで仕事してもらうから、」
「よろしくッス、ウス」
なんて挨拶する彼は向かう道中も常に楽しそうで。
笑顔の印象的なコだなぁなんてぼんやり思いながら
入った定食屋さん。
＊
「先輩、なににします？」
やっぱり刺身？いや、焼き魚も捨てがたいなんて
言いながら選んでく。
「やっば、美味しい」
「嫁さんに食わせてやりたいッスわー」
なんて言うから、咽せた。
「嫁？！」
「ハイ、結婚してるッス」
「け、新卒でしょう？」
「学生結婚ッス」
思わずヒャーなんて声をあげる。
「羨まし。ンフ。幸せゴチソーサマ。」
と、驚きを隠して言う。
「先輩は？」
って聞かれて
「居ないなぁ…」
なんて言うしか無い事に虚しさが。
「えー！先輩、モテそうなのに」
「フフ、ありがとう。さ。モリモリ食べて
お昼からも頑張りましょうか」
なんて言いながら食べ始めた。
＊
「先輩、ご馳走様でした」
「いいえ。午後もお仕事頑張ってもらわないと。」
「あ、危ない、」
グイッと引き寄せられ瞬間、
宅配の配達員らしき自転車が通る。
「危ないなぁ、大丈夫ですか？」
「あ、うん。驚いちゃった」
「先輩、真っ赤ですよ、」
「揶揄うな」
「うはは、可愛いっ」
私よりもずっと背の高い相葉君が子どもをあやすみたいに頭を撫でる。
「もう！仕事困っても手伝ってあげないぞ！」
「わ！それはマジ勘弁」
「フフ、信号変わるから渡っちゃおう」
「はい！じゃいくよ！」
って手を取られ、走り出す相葉君に引っ張られるように信号を渡る。いや、早いわ、息が上がる私を相葉くんが笑う。
「ちょっと若いからって。」
「ははは、いや、Aさんだってまだまだ若いですよ？」
「アハハ、分かりやすいお世辞をありがとう」
「お世辞じゃないっすよー」
なんて笑う相葉君に笑い返して
ドキドキの止まらない心に何度も
『既婚者、既婚者』
って繰り返して会社へ戻ってく………。
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もち(プロフ) - 久しぶりにお話読めて嬉しいです！お身体お大事にしてください！ (2021年10月19日 2時) (
レス) @page46 id: aec85bc555 (このIDを非表示/違反報告)
もここ*(プロフ) - たまりんさん» お読み頂きありがとうございます！ (2021年10月18日 16時) (レス) id: b403a3e65f (このIDを非表示/違反報告)
もここ*(プロフ) - 柚さん» お読み頂きありがとうございます！ (2021年10月18日 16時) (レス) @page46 id: b403a3e65f (このIDを非表示/違反報告)
たまりん(プロフ) - もここさん、お話しありがとうございます。何か泣ける (2021年9月30日 18時) (レス) @page42 id: 0a1a6bc318 (このIDを非表示/違反報告)
柚(プロフ) - もここさんのお話が久しぶりに読めて嬉しいですー^_^更新ありがとうございます♪ (2021年9月30日 16時) (レス) @page42 id: b83af50be8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もここ
| 作成日時：2017年6月20日 9時
