覚悟≪red≫ 3/3← ページ30
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「Aは、俺にとって妹なの！
だぁがらぁ！！そーゆーんじゃねぇの！な！」
そう言って。
智也兄ぃは私の肩を抱き、その手で頭を掻き寄せ
グリグリ撫でて笑うから。
私はそんな彼の言葉に傷つきながらも、
密かな恋心を誤魔化すように目一杯笑顔を作って、
演じるんだ。
─────今日も。そして、きっとこれからもずっと。
＊
「A！」
突然の呼び掛けに顔を向けたら同じクラスで
男友達の中で一番仲のいい櫻井が反対車線で手を振ってて。
「あ！智也兄ぃ！友達が呼んでるから行くね！
あのっ！皆さん、その、さようなら！！」
ブンッて頭を勢い良く下げると
"ヤダ、カワイー"って智也兄ぃのクラスのお姉サマ達の
心にも思ってないだろう、言葉を背に
青信号の点滅を見ながら、一目散に走る。
泣きそうになる私に
櫻井が困った顔で笑うと、私の手を取り
「よっしゃー！あおい公園まで走るぞ！」
って言った櫻井に
「イェー！！！」
って叫び返事しながら笑いながら走り出した。
＊
結構な全速力に息切れが半端ない。
公園まで全力で走ってくると。
お弁当食べてもオッケーな芝生に
ゴロンと転がった櫻井に合わせて転がったら
爆笑してる櫻井につられて私まで笑う。
側から見たら、ちょい異様な光景？
息も絶え絶えに笑ってる私を見て
ガハハって笑ってた櫻井が、不意に私を見て
手を伸ばすから、そのままでいたら。
「…好きだよ、俺。Aが。」
「え？なに、突然。」
戸惑い、起き上がった私に合わせて
櫻井も起き上がり、私に向かい合って座ると
私の１つにまとめた髪にくっついてるシュシュを
掴み、するんと外した。
サラサラと髪が風で流される。
「Aが俺を好きじゃねぇのは知ってる。
……でも。絶対Aに言わせるから。好きだって。」
「え…」
「あんな鈍感ヤローよりも、俺が好きで仕方ないって、
ぜってー言わせてやっから。」
「……さ、く…」
戸惑う私をチラリと見て立ち上がると
「時間かけて攻めっから。覚悟しろよ！」
ニヤリと片側の口角を上げて笑う櫻井に
全力で走った時よりも早くなった気がする胸を
思わずギュッと抑えた。
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ｆｉｎ…
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もち(プロフ) - 久しぶりにお話読めて嬉しいです！お身体お大事にしてください！ (2021年10月19日 2時) (
レス) @page46 id: aec85bc555 (このIDを非表示/違反報告)
もここ*(プロフ) - たまりんさん» お読み頂きありがとうございます！ (2021年10月18日 16時) (レス) id: b403a3e65f (このIDを非表示/違反報告)
もここ*(プロフ) - 柚さん» お読み頂きありがとうございます！ (2021年10月18日 16時) (レス) @page46 id: b403a3e65f (このIDを非表示/違反報告)
たまりん(プロフ) - もここさん、お話しありがとうございます。何か泣ける (2021年9月30日 18時) (レス) @page42 id: 0a1a6bc318 (このIDを非表示/違反報告)
柚(プロフ) - もここさんのお話が久しぶりに読めて嬉しいですー^_^更新ありがとうございます♪ (2021年9月30日 16時) (レス) @page42 id: b83af50be8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もここ
| 作成日時：2017年6月20日 9時
