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「カズ君、着替え置いとくね」
「ありがとー、Aも入るー？」
クスクス笑いながら言うから
「そうしよっかな」
と、脱ぐフリをすると扉の向こうで焦ってるカズ君に
キュンとするけど
「子どもに見せれない身体になるからダメー」
なんて言うから、もぅ。
……バカじゃない？
そう言いたくなった気持ちを押さえ込んで
「冗談だもーん！」
そう声をかけて、晩御飯の準備を再開する。
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「あちー、リョウ、ん、ソファーで食えよ」
アイスバーの袋を開けて手渡すと
自分は缶ビールを出して
「Aちゃんにもおすそわけー」
と、一口飲むとキスされる。
少し温くなったビールが流れ込んできた。
「……もう、酔っちゃう」
『ちゅーはいいの？』
そう小声で言うと、ふふんと笑って
リビングへ行った。
赤くなった顔を冷蔵庫に顔を突っ込んで冷やす(笑)
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ハンバーグを焼いてる間に。
付け合わせのコーンとマッシュポテトと
花形に切った人参をお皿に乗せる。
テーブルにランチョンマットなんて敷いて
お箸たちをセットしてく。
ご飯とわかめと玉ねぎと卵のお味噌汁を置いて、完成。
「出来たよー」
「わ！すっげ！うまそ！」
「うまそうじゃなくて、うまいの！」
そう言って、手を合わせて食べ始める。
カズ君の大好きなフワフワハンバーグ。
この味にたどり着くまでに、試行錯誤を繰り返して
なんとか。
カズ君の笑顔が見られる味になったハンバーグ。
「あぁ、うま………」
噛みしめるように、呟くように。
ぽつりと言った言葉を初めて聞いたときは
マジで泣くほど嬉しくて。
「もし、別れてもレシピだけはあげるから」
なんて言った私のおでこを叩いて
「Aが作んないなら、食べない」
って言ったくせに。
別れる時、渡された箱の中に
あの、レシピファイルはなくて…辛かった。
私じゃない、誰かと食べるのかもしれないと思ったら
その残酷さに、泣くことも出来なかった…。
付き合いを再開して。
カズ君のお家に初めてのご訪問の時。
タンスの奥から出してきた。
返すのが嫌だったから、と苦笑いして。
「誰かに、これを作るのを想像したら
…すげーイヤだったから…」
と。泣く私の手を取ると
「……また、作ってね？」
と、ウルウルした瞳で伺うように見つめるカズ君が
愛しくて仕方なかったっけ…………
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とも(プロフ) - もここさんのお話…全部拝読していたはず？なんだけど〜今、処女作から読み直ししてます。この中のかずくんがピュア？すぎて可愛い。キュンキュンが止まらないです。 (2021年9月30日 12時) (
レス) id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
なるちゃん(プロフ) - 本編もとても良かったけれど、番外編に泣かされましたー！かずくんもりょうくんもいいコで私は嬉しい！！ (2018年1月13日 11時) (レス) id: a1fe1fb9b8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり - いい小説ですね続きをお願いします (2017年1月21日 14時) (レス) id: 008d99490d (このIDを非表示/違反報告)
もここ(プロフ) - (名前)chuckさん» 今、気づきました。コメントありがとうございました。これからも頑張ります！ (2016年6月8日 9時) (レス) id: d9c9fbc1fd (このIDを非表示/違反報告)
(名前)chuck(プロフ) - 突然すいません、今日こちらの作品読ませていただきました。とても素敵な作品でどうしてもコメントしたくなってしまいました。これから一読者として作品読ませてもらいますのでよろしくお願いします。応援してます！ (2016年3月26日 21時) (レス) id: 4a59c511ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もここ
| 作成日時：2015年7月4日 0時
