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出来ること。 ページ3

病院から帰り、そのままとある場所へ向かう。


恋人であるキヨの家だ。



"ピンポーン"


インターホンを押してしばらく待つとドタドタ、と足音が聞こえる。
それだけで何故か安心してしまう。


「A!病院どうだった!?」


玄関から勢いよく飛び出して抱き締められる。


「それがね...____「Aちゃーーん!!!」




キヨの家から少し背の低い男の子とサングラスの男の子が出てくる。



「おまっ!!!少し待ってろって言ったろ!!!」





どうやら一緒に遊んでいたようだ。



「実況撮ってた?」
「いや、普通に遊んでただけ。」


友達を家の中に押し込んで答えた。
彼は何時も笑っている。

私はそんな彼の支えになればいいと頑張ってきたが、
実際、彼の支えになっていたのだろうか。


「で、どうだったんだ?」

「....不治の病だって、私。」



そう告げるとキヨはすぐに悲しそうな表情をした。



「治る可能性は....?」
「無いって。あと、二年ほどしか生きられないって言われたよ。」



キヨはそれ以上、何も言わなかった。


「悪ぃ。何て言っていいか分かんなくて......。」
「しょうがないよ。...私、もう行くね。」

「おう...」


"気をつけて帰れよ?"と言ってキヨは家の中に入っていった。
相変わらずの過保護だ。



私は残された二年を彼のために使おうと考えた。




そうすれば、私は私でいられる気がした。

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作者名:もちもち@きな粉もち | 作成日時:2015年12月22日 23時

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