No.51【Taehyung Side】 ページ2
昨日、俺はナムヒョンの言葉に返す言葉を見つけられず、レッスンルームを飛び出した。
ナムヒョンの言うことは最もだったし、そんな事分かっていたけど…認めたくなかった。
宛もなく色々な所を探し回ったけど、やっぱりAヌナはいなくて。
俺はもう、どうすればいいのか分かんなかった…。
JM「ヌナは…僕達のことが大好きだって、愛してるって言ってくれました。」
ジミンの言葉が、胸にグっと刺さった。
…だったらヌナは、なんで俺たちの前からいなくなったんだ。やっぱりヌナは、俺たちのことなんか…
そんな風に思った時、いきなりユンギヒョンが立ち上がって、階段をかけ登った。
普段からは全然想像出来ないヒョンの姿に、みんなはぽかんと口を開けてしまっている。
慌てて降りてきたヒョンの手には、見覚えのないパソコンが。
NJ「…ヒョン、それは誰のですか？」
ユンギヒョンのパソコンはたまにリビングで作業をしている時に見たことがあるけど、それはどう見てもヒョンのではなかった。
YG「…Aのだ。」
ヒョンはそう言ってテーブルにヌナのパソコンを置くと、開いてなにかを入力し始めた。
JN「ユンギ、パスワード分かるのか…？」
黙々と作業を続けるユンギヒョンに、ジンヒョンが不思議そうに声をかける。
YG「…前にAがパソコンをいじってた時に教えて貰ったんです。…もし、自分に何かあった時はこれをみんなと一緒に見てほしいって。」
そう言ってユンギヒョンはエンターキーを押したあと、俺達にも見えるようにしてくれた。
「…これって」
YG「…Aが作った歌だ。」
先の言葉を言えなくなった俺の代わりに、ユンギヒョンが代わりに言ってくれた。
そう、Aのパソコンにはぎっしりと音符と歌詞の着いた歌が、映っていた。
そして、ユンギヒョンがもう一度エンターキーを押すとパソコンから音楽が流れ始めた。
『君のためなら 悲しくても 笑顔でいれた
君のためなら 痛みさえも 見せずにいれた
愛で 皆 満たされるように
僕の弱さを 隠すように
叶わない夢の中 咲かない花育てた 』
声の主はヌナだった。か弱くて今にも消え入りそうで、だけどヌナの意思が感じられる声。
俺はその歌を聞きながら、静かに涙を落とした。
No.52【Hoseok Side】→←No.50【Yunki Side】
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 628人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みんぎ ARMY - のあさんの小説、好きです！ (2020年5月15日 10時) (
レス) id: 0f2332ca0a (このIDを非表示/違反報告)
のあ(プロフ) - さゆみさん» ありがとうございます！ぜひ他の作品も読んでもらえると嬉しいです！ (2020年3月30日 19時) (レス) id: b3b5882682 (このIDを非表示/違反報告)
さゆみ - とてもいい話で感動してずっと泣いてました！ (2020年3月17日 0時) (レス) id: 30b5ba8ba9 (このIDを非表示/違反報告)
のあ(プロフ) - ロゼさん» ありがとうございます！！！！感激です…！ (2020年1月17日 6時) (レス) id: b3b5882682 (このIDを非表示/違反報告)
ロゼ - 新作も読ませて貰いますw (2020年1月16日 22時) (レス) id: e951c39958 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：甘塩爺 | 作成日時：2019年12月27日 12時
