No.36【Yunki Side】 ページ37
「…ジョングク。お前は寝ないのか？」
誰もいなくなったソファで、まだ携帯の中のAを見つめているジョングクに声をかけた。
先程からずっと、真剣にAのダンスを見ている。
JN「ジョングクも疲れてるだろう？」
俺の言葉に返事をしないジョングクを、心配そうに今度はジンヒョンが声をかける。
するとジョングクはあの力強い目を俺たちに向けて、少し躊躇いながらも口を開いた。
JK「…ヒョン達はヌナのダンスを見て、違和感を感じなかった？」
さっきと同じ事を聞いてきたジョングクに、俺は頭を鈍器で打たれたような感覚に陥った。
…とうとう、他にもAの異変に気付くヤツが出てしまった。
兄として何としてても防ぎたかった事だった。
「…何でそう思う？」
だけど俺は気にしない素振りをして、ジョングクの隣に座る。
ジンヒョンも一瞬苦い顔をしたが、すぐにいつもの優しい顔に戻り、俺の反対側に腰を下ろした。
JK「…ヌナが初めてウチに来た時、俺ずっとヒョンの後ろに隠れてたでしょ？それは…Aヌナの顔が…お面みたいに無表情で怖かったからなんだ。」
…確かにあの時、人見知りだとしても普段は見せたことのない態度を取っていたジョングク。
時間が経つに連れて慣れるかと思ったが、かなり時間がかかっていた。
JK「基本、ヌナは無表情が多かったけど、たまに…極たまにだけど、声は喜んでるはずなのに顔が悲しそうだったり。…そんな感じがしてたんだ。｣
…俺達が一番気づいて欲しくないこと、Aの表情の矛盾にジョングクは初めから気付いていた。
JK「…だけど、一昨日。俺が女の子に追われてる時ヌナが助けてくれたって言ったでしょ？…こんな事言ったら変かもしれないけど…その時のヌナの顔が、とても綺麗で…俺は初めてヌナの顔が見えた気がしたんだ。」
そう言ったジョングクはどこか自信なさげに、俯いた。
「…変じゃねぇよ。」
ジョングクの真剣な顔を見て、あながち嘘を言ってないことはすぐに分かった。
…A本人がどうだったかはともあれ、ジョングクにはそう見えてしまった。
それが問題なのだ。
JN「…俺達もそれには気付いてたよ。」
ジンヒョンの声に、ジョングクは驚いた顔を見せる。
そしてすぐに、自分だけではなかったことにホッとした表情を見せた。
No.37【JIN Side】→←No.35【JUNGKOOK Side】
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1019人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なむじゅにおっぱの彼女でｓ((殴 - ９４ｚと同い年って神ですか？作者様カムサハムニダ。。。。。。。 (2022年1月27日 20時) (
レス) @page1 id: 929eb11238 (このIDを非表示/違反報告)
のあ(プロフ) - ianさん» ありがとうございます！すみません！！ (2019年12月25日 7時) (レス) id: b3b5882682 (このIDを非表示/違反報告)
ian(プロフ) - Said→Side (2019年12月22日 21時) (レス) id: 5b8ecdbe69 (このIDを非表示/違反報告)
のあ(プロフ) - りりさん» 嬉しいコメントありがとうございます〜！この後、ヌナの秘密とみんなとの関係が変わっていくので、ぜひ楽しんで読んでいただけたら光栄です！いつもありがとうございます！ (2019年12月22日 9時) (レス) id: b3b5882682 (このIDを非表示/違反報告)
りり - とっても面白いです！！ヌナが大変なことにならないといいな、、と願いながらドキドキお話を読み進めてもらってます！頑張ってください！ (2019年12月21日 21時) (レス) id: 97eeb413de (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：甘塩爺 | 作成日時：2019年12月18日 18時
