まさか。 ページ25
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恥ずかしすぎて、身体中が熱くなって、この場から逃げ出したいとすら思った。
唇をかみしめて、風磨先生が次に言う言葉を待つ。
でも、いつまで経っても教室の時計の秒針が、チクタクと響くだけだった。
この時間が、1秒が、
私にはとても長く感じるだけなんだけど。
風磨先生が何も言わないのがもどかしくて、私は、一週間前の授業で覚えた詩を口に出した。
『……陸奥の。』
”陸奥の しのぶもぢずり 誰ゆゑに
乱れそめにし われならなくに”
今の自分にピッタリすぎる詩。
『 誰を見ても、心が動かない私なのに、
菊池先生を思うだけで、
こんなにも胸が痛むのは、……』
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風磨先生が、好きで好きで堪らないから。
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「……それが、Aちゃんの気持ちって受け止めていいの？」
風磨先生が優しくそう言って、私は頷いた。
ああ、終わった。
これで”君の気持ちには答えられない”って言われて終わるだけだ。
期待なんかしてない。いい返事なんて聞こえてくるわけがない。
所詮先生と生徒だし。
風磨先生だって、こんな状況には慣れてるはずだ。
でも、いいの。
言いたいことは言えたし、すっきりしたから。
「かくとだにって、言ったのに……」
『……え？』
「教師、っていう理由で好きなのに言えない。
Aちゃんが悪い。
ここまで言ったのに、伝わんない……かな？」
なにそれ……
小さな前歯を出して、にこっと笑う。
「はぁ。鈍感すぎない？
兄貴が言ってたのと全く一緒だな笑」
独り言のように言い、風磨先生は鼻をかいた。
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「俺、そんな優しく出来ないけど。
ついてこれるよね、Aなら。」
そう言ったあと、
顎を持ち上げられて、
顔がグッと近づく。
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ﾁｭｯ
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☆ - 最悪。 の【と以外にも頭は冷静に働いた】→意外にも だと思います (2019年5月19日 18時) (
レス) id: 44d28ad2ed (このIDを非表示/違反報告)
ほのか(プロフ) - とても面白いです！更新楽しみにしてます！ (2018年11月18日 21時) (レス) id: ff5b4d76dd (このIDを非表示/違反報告)
Ray(プロフ) - いつも楽しんで読ませてもらってます。続きが楽しみでしかたないです。更新楽しみにしてます(*^▽^*) (2018年9月25日 22時) (レス) id: 2992f2d670 (このIDを非表示/違反報告)
らいむ - とても面白くて、続きが気になります！忙しいとは思いますが、更新頑張ってください！ (2018年9月8日 17時) (レス) id: 0219ac820a (このIDを非表示/違反報告)
永瀬りり - めっちゃ面白いです。更新楽しみにしてます！！ (2018年8月22日 21時) (レス) id: ecf2bfd24e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：FAKE | 作成日時：2018年4月14日 22時
