おうち。 ページ12
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ほんの少しのブレーキの揺れで、私の瞼はゆっくりと開いた。
風「とうちゃーく。」
隣で聞こえる声にはっとしていたら、風磨先生は運転席を降りて助手席のドアを開けてくれた。
え、ここって……
『私の家……？』
最寄り駅についたのかと思ったら、降りて見える景色は私の家の前だった。
風「気持ちよさそうに眠られてたので、櫻井先生に電話してお家の道教えてもらいました。」
ニコッと笑ってる先生を見て、
風磨先生に悪いことしちゃったな……
起こしてくれて良かったのに。
そう思いながらも、先生の優しさに熱くなる顔。
『……あ、ありがとうございました。』
風「いやいや全然。いつでも俺のとこ来てね。
櫻井先生より頼れる存在になるから。笑
じゃ、また明日。」
もう先生の言う一言一言にドキドキさせられて、自分でも何を言ってるのかよく分からない。
『はい……さよなら……』
いつでも来てね……頼れる存在……
風磨先生が車に乗り込んだのを見送ったあと、私の思考は暫く停止していた。
◇ ◇ ◇
朝
教室
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夢乃「A！！！」
私を見るなり、息を切らして走ってきた夢乃が寄ってくる。
朝は弱いんだから、そんな耳元で大きい声出さないでよ……
『何。』
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夢乃「昨日風磨先生の車で帰ってたでしょ！？」
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『……え、ちょ、声でかいんだけど……』
なんでそれ知ってんの……。
私夢乃になんにも言ってないんだけど。
夢乃「塾の帰りに見たの、二人が車に乗ってるとこ！」
『だから声……』
今はまだ教室に誰もいないからまだいいけど(良くない)。
え、見てたの、最悪。
無防備に寝ちゃってるとこ見られてたとしたらもっと最悪。
『夢乃、絶対誰にも言わないで。』
夢乃「いや、そんなのはどうでもいいの！
問題は、あれほど風磨先生のこと興味なかったあんたがなんで……」
『ちがうって！たまたま、補習が終わるの遅くなって、送ってくれるって言うから……』
夢乃「たまたま？」
『……たまたま。』
夢乃「……とにかく！そういうのがあったらすぐ、報告するんだよ！！」
『もうないから……』
”もうないから”って、自分で言うの悲しくなるな、地味に。
でもほんとに、あんな幸せな一時、もう無いかも……。
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☆ - 最悪。 の【と以外にも頭は冷静に働いた】→意外にも だと思います (2019年5月19日 18時) (
レス) id: 44d28ad2ed (このIDを非表示/違反報告)
ほのか(プロフ) - とても面白いです！更新楽しみにしてます！ (2018年11月18日 21時) (レス) id: ff5b4d76dd (このIDを非表示/違反報告)
Ray(プロフ) - いつも楽しんで読ませてもらってます。続きが楽しみでしかたないです。更新楽しみにしてます(*^▽^*) (2018年9月25日 22時) (レス) id: 2992f2d670 (このIDを非表示/違反報告)
らいむ - とても面白くて、続きが気になります！忙しいとは思いますが、更新頑張ってください！ (2018年9月8日 17時) (レス) id: 0219ac820a (このIDを非表示/違反報告)
永瀬りり - めっちゃ面白いです。更新楽しみにしてます！！ (2018年8月22日 21時) (レス) id: ecf2bfd24e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：FAKE | 作成日時：2018年4月14日 22時
