ずっと一緒に。２ Fuma.K

冬休み前 ページ42

みんなで出かけてから２日経って月曜日、


私と風磨と勝利で、放課後山口先生の所へ話をしに行った。






あの３人も呼び出され、話し合いの場が設けられた。





向こうは一応謝ってくれたものの、風磨は全くもって許そうとはしなかった。







すっかり暗くなった通学路を、また３人で歩く。






しばらく沈黙が続いた。






……






『……ありがとう』


風「……え？」


『私がもし二人に出会わなかったら、こんなに寒くてくらい通学路、一人で帰る羽目になってたな、って。』


勝「確かに暗すぎるね」







もうすぐ家が見えてきたところで、私がそう言う。



本当に感謝してもしきれない。






いつも私が迷惑かけて、助けてくれるのは向こう。




私だって、誰かに貢献したい。



人に頼ってばかりじゃ、私成長してないような気がする。




風「成長したな、Aも。」


『？』


風「人に感謝できるようになったじゃん 笑」


『子供扱いしないでよ！』


風「子供だろ 笑」






風磨はまた私をからかって、自分より低い私の頭をわしゃわしゃ撫でた。




『髪の毛……』




勝「ふふっ笑 じゃあまた明日ね。」


風「ぱいぱい。」


『……バカか。じゃあね。』








◇ ◇ ◇





『ただいまー』




いつもとは少し遅い帰りだったので、既に夕飯の匂いがする。





母「……A。ちょっと話があるから来て。」







母の真剣な表情に、不安がよぎる。





ダイニングの椅子に座って、母と向かい合った。





母「……先生から聞いたんだけど、あんた大丈夫なの？


お母さん全然そのこと知らなくて、本当にびっくりしたんだけど。」




『……ごめんなさい』









先生、電話したんだ。



なんて言っていいかわからず、とりあえず謝ってしまった。






母「今はそんな言葉が聞きたいんじゃないの。あなたが大丈夫ならそれでいいんだけど。


で、風磨くんたちが助けてくれたんでしょ？


……ありがとうって言った？」





『うん。』





母「ならいいね。


いつまでも、お母さんはあんたの味方だから、今度は一人で抱え込まないで相談しなよ？」








母の優しい声がけに、思わず涙が溢れる




母「苦しかったね。ごめんね。」







母が席を立って、私をそっと抱きしめた。


風磨や勝利と、同じ温もり。





みんな、私の仲間でいてくれてるんだ。

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