夏風邪2 ページ5
先「はい、隠れろー!1分後に探すぞー。」
先生がそういった瞬間、クラスの皆は一斉に走り出した。
風「おい、そんなんですぐ捕まんなよ?」
『あぁ、うん……』
ひと足遅い私に、鬼の風磨は声をかけてくれた。
席をゆっくり立って歩き出す。
なるべく長く隠れられるところにしよ。
◇ ◇ ◇
風磨said
あいつ朝から熱あんのに、大丈夫かよ……。
鬼の俺は真っ先にAを探して保健室に連れて行くというミッションを開始した。
どこか行きそうな場所ねぇかな……。
トンッ
?
背後から物音がして、その方を見ればクラスの女子が3人。
あ、自称俺ファンの奴らだ……。
俺密かに嬉しかったんだけどなぁ、ファンクラブあるの知った時は。
いやだって憧れじゃん。
自分のファンクラブあんだよ?
「あ、見つかっちゃったぁ!」
「風磨くん凄いね!」
「ねぇ、教室まで連れてって!」
なんかめんどくさいもん見つけたな。
確かに先生からは、ズルのないように鬼同伴で教室まで連れてこいって言ってたけどさ。
風「わりぃ、ちょっと時間ないから。見つかってないことにしといて、な?」
「えぇ、連れてってくれないの?」
「時間無いって、どういう事?」
「もしかしてAちゃん?」
こいつらヤベぇ、もう無視しよ。
最後の一人の放った一言が図星すぎて動揺して、
とりあえず足速に違う方向へと足を進めて行った。
◇ ◇ ◇
Asaid
ここなら……
人の気配も少ないし、ゆっくり出来そうな一階の掃除用具入れの中。めっちゃ広いしね。
とりあえず座って重い体を休める。
瞼も重くなってきて、そのまま目を閉じた。
しばらくして、
ドアの向こうから同じクラスの人の声が聞こえてくるのがわかった。
3つ陰があって、あの三人組の女子だろうな。早くも見つかっちゃったとか?
ガチャッ
『え……』
ドアノブの鍵のかかる音とともに、3人は笑いながら去っていく。
すぐにドアノブに手をかけて確認しても、
『……開かない。』
どうしよう、これ……
携帯とか今ないし、大声も喉が痛くて出せない。
ドアを必死に叩いてみても、人の気配がなくて聞こえてる様子もない。
ねぇ、ほんとこの状況やばいって。
熱がある私は、しんどすぎて視界がぼやけたままその場で横になった。
すぐに瞼は閉じた。
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FAKE(プロフ) - candyさん» いつもありがとうございます!楽しみに待っていてください笑笑今日更新する予定です! (2017年11月4日 10時) (レス) id: ee622e498f (このIDを非表示/違反報告)
candy - これからどうなっちゃうのでしょう、、なんというか本当に切ないです、、続きが早く読みたい!です!これからも更新頑張ってください。楽しみに待ってます! (2017年11月4日 10時) (レス) id: 1a59367386 (このIDを非表示/違反報告)
FAKE(プロフ) - candyさん» きゅんきゅんしてくれてますか!うわぁ、嬉しい…… (2017年10月9日 15時) (レス) id: ee622e498f (このIDを非表示/違反報告)
candy - いつも楽しみに更新を待っています!3人組が怖くて、やめて〜と思うけれど、毎回風磨くんか助けて主人公にかけるひと言ふたことがとてもキュンキュンきます! (2017年10月9日 13時) (レス) id: 7f2da1048c (このIDを非表示/違反報告)
FAKE(プロフ) - しょりふまさん» 私も嬉しいです! (2017年10月9日 11時) (レス) id: ee622e498f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:FAKE | 作成日時:2017年9月9日 14時