冬8 ページ39
電車を数回乗り換え、勝利のスマホに導かれながらもう9時。
全く知らない土地だけど、子供連れの家族が大量にいるのだけが分かる。
なのに、まだどこに行くのかさえ教えてくれない。
風「眠い……」
同じく、左から勝利、風磨、私の順に座ってるわけで。
電車に揺られながら勝利の方に持たれそうな風磨の頭を、
勝利が思い切り押し返したので、私の頭と風磨の頭が勢いよくぶつかった。
「『いでっ!』」
風「なんでそこに頭があんだよ」
『あんたが寝そうなのがダメなんじゃん』
勝「まぁまぁ」
「『勝利が押すから!』」
息ピッタリ合わさるセリフにムカつきながらも、小声で争い勝利に罪を押し付ける。
いや、ほんとに勝利だよ今のは。
勝「すいませんでした……」
あからさまにしょぼんとする勝利に、
それを全く気にせずまた寝始める風磨、
それを横目にまだどこに行くか知らされず、このまま追放されてしまうんじゃないかと疑いを持ち始める私。
この3人どんだけ自由すぎるんだろうか。
“次は
上野、上野
降り口は右側です”
アナウンスが聞こえると、風磨は眠気なんてなかったように飛ばし、勝利と私の腕を掴んで
ドアが開いた瞬間駆け出した。
駆け出すな金髪野郎!
『ちょ、無駄に速いのがヤダっ!』
風「うるせっ!これは子供連れとの戦争なの!」
なんの戦争だって?
.
.
.
走りに走って行き着いた先は、見たことある赤い文字の掲げられた門だった。
“上野動物園”
勝「ついたぁ!」
風「ぃよっ!」
勝「という訳で正解は、上野動物園でした〜」
……
既に人がごった返している中、私の足が止まった。
だって
『最高過ぎる……』
そう呟いちゃうほど動物大好きさんですから。
風「だろ?連れてきて正解だったわー」
勝「風磨くんが昨日提案してくれたんだよ」
『やるじゃん!え、早く行こ?!』
風「やるじゃんってお前何様だ……『ハイ出発!』
さっきと逆転して、二人を強引にチケット売り場まで連れて行く。
あぁ、楽しみすぎるっ!!
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FAKE(プロフ) - candyさん» いつもありがとうございます!楽しみに待っていてください笑笑今日更新する予定です! (2017年11月4日 10時) (レス) id: ee622e498f (このIDを非表示/違反報告)
candy - これからどうなっちゃうのでしょう、、なんというか本当に切ないです、、続きが早く読みたい!です!これからも更新頑張ってください。楽しみに待ってます! (2017年11月4日 10時) (レス) id: 1a59367386 (このIDを非表示/違反報告)
FAKE(プロフ) - candyさん» きゅんきゅんしてくれてますか!うわぁ、嬉しい…… (2017年10月9日 15時) (レス) id: ee622e498f (このIDを非表示/違反報告)
candy - いつも楽しみに更新を待っています!3人組が怖くて、やめて〜と思うけれど、毎回風磨くんか助けて主人公にかけるひと言ふたことがとてもキュンキュンきます! (2017年10月9日 13時) (レス) id: 7f2da1048c (このIDを非表示/違反報告)
FAKE(プロフ) - しょりふまさん» 私も嬉しいです! (2017年10月9日 11時) (レス) id: ee622e498f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:FAKE | 作成日時:2017年9月9日 14時