秋から冬4 ページ28
.
先「ちーこーくー。もうホームルーム終わるよ佐々木。」
『すいません……』
少し前に勝利と別れ、勇気のないまま2組に入ると、一斉に視線を浴びた。
その中に一人、悲しい目をした風磨。
さっき勝利が、私の居場所が分かったのは、風磨が勝利に連絡したかららしい。
私は俯いたまま、風磨の後ろに座った。
風磨は、私と目を合わさなかった。
まぁ、当たり前か。
でも私、悪くなかったと思う。
あの3人が何も言わなくなるから。
これで良かったの。
自分に思い聞かせ、先生の話を聞き始めた。
先「はい、今日から個人面談三回目ねー。名前呼んだ人は今日の放課後残ること。」
もうそんな時期か。
風磨と話さないと、勉強もしなくなる。
受験に響くかな。
先「佐々木。聞いてたかー」
『え?私、ですか?』
先「他に佐々木がいんのかよ。」
先生の一言に、クラスが笑いに包まれる。
聞いてなかった。
先「佐々木も今日だからな。はい、以上解散。」
私も、今日面談ね。分かった。
先生が解散と言うと、一斉に席を外していった。
風磨も席を外す。
ちらっと私を見た気がしたけど、もう私は気にしない。
綾「ねぇ、最近話してないじゃん?私が言ったから?」
前を見た時には、三人で視界がいっぱいになる。
『……これで満足?』
私が無愛想に言うと、また私の顔を覗く。
綾「さっきまで、勝利くんといたでしょ?」
妖笑を浮かべ、私の腕を掴んで力強く握る。
次第に強さが増して、声が出そうなほど痛い。
『っ……』
綾「……反省、してます?」
『……してっ、……る……』
綾「今日の放課後面談終わるまで靴箱で待ってるね。」
私の返事も聞かずに、3人はまた去っていく。
私は何もしてない。
なのにまた、心と体にキズがつく。
180人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「菊池風磨」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
FAKE(プロフ) - candyさん» いつもありがとうございます!楽しみに待っていてください笑笑今日更新する予定です! (2017年11月4日 10時) (レス) id: ee622e498f (このIDを非表示/違反報告)
candy - これからどうなっちゃうのでしょう、、なんというか本当に切ないです、、続きが早く読みたい!です!これからも更新頑張ってください。楽しみに待ってます! (2017年11月4日 10時) (レス) id: 1a59367386 (このIDを非表示/違反報告)
FAKE(プロフ) - candyさん» きゅんきゅんしてくれてますか!うわぁ、嬉しい…… (2017年10月9日 15時) (レス) id: ee622e498f (このIDを非表示/違反報告)
candy - いつも楽しみに更新を待っています!3人組が怖くて、やめて〜と思うけれど、毎回風磨くんか助けて主人公にかけるひと言ふたことがとてもキュンキュンきます! (2017年10月9日 13時) (レス) id: 7f2da1048c (このIDを非表示/違反報告)
FAKE(プロフ) - しょりふまさん» 私も嬉しいです! (2017年10月9日 11時) (レス) id: ee622e498f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:FAKE | 作成日時:2017年9月9日 14時