夏休み ページ12
7月22日。
先「調子乗って怪我したら今年の文化祭出さねぇからなぁ、しっかり勉強も頑張れよー。
はい、解散」
クーラーの効いた部屋で、先生の解散の一言と同時に、クラスの皆は教室から出ていった。
風「A、行くぞー」
『ほいほい』
さて、私達は今日から勉強三昧です。
はぁ……。
◇ ◇ ◇
風「だァかァらァ!
ここは移項すんだって。
んで、こっちの2乗を取ってルートに直して……」
『こう?』
風「おめぇ何回言ったら分かんだよ。±両方あるんだって。」
『あっ笑』
風磨の部屋にて。
私佐々木A、中3から勉強やり直してます……
ホントに、理解力が落ちてるわけで。
でもテストの点はいいんだけどね……。
風「もう……俺の勉強進まねぇし」
隣で座ってる、カーキのタンクトップを着た(ちょっと色っぽい)風磨は、流石にため息をついて呆れてる。
『もう分からん。無理〜!』
風「は?」
怖。
シャーペン片手に、鬼の目付きでこっちを向いてきた。
風磨は、夏休みの課題に着々に手をつけてる。
丸つけはほぼ100%正解。
風「もう俺塾も行ってないしさ、終わり見えないわ〜」
とか言いながら、あっという間に厚い一冊の課題を終わらせてしまった。
風「……
休憩すっか。」
見兼ねた風磨は、1階にお菓子を取りに部屋を出ていった。
冷静に思うと、風磨の部屋は小さい時と比べてだいぶ変わった。
青とか紫とか、ジャラジャラした部屋だったけど、
今はシンプルに統一されてる。
そんな時見つけた、塗装が少し落ちたギター。
部屋の隅っこに立てかけられてあった。
『風磨……ギター弾くんだ……』
風「……悪い?」
『うわっ。
いるならいるって言ってよ!』
私の独り言に、いつの間にか部屋に戻っていた風磨が答えた。
手には、ポテチやらなんやらが入った皿とジュースが乗ったトレー。
なんか、可愛い笑
風「俺ギター特訓中だよ、コードも覚えたて。
最近親父忙しくて、あんまり会えてねぇけど独学で。
そのギターも親父から貰った。」
風磨も、夢に向かって少しずつ努力をしている。
なのに、進路もろくに決まってない私はいったい何をしてるんだろう。
そう考えていたら、隣でまたいつものメロディーの口笛が聞こえてきた。
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FAKE(プロフ) - candyさん» いつもありがとうございます!楽しみに待っていてください笑笑今日更新する予定です! (2017年11月4日 10時) (レス) id: ee622e498f (このIDを非表示/違反報告)
candy - これからどうなっちゃうのでしょう、、なんというか本当に切ないです、、続きが早く読みたい!です!これからも更新頑張ってください。楽しみに待ってます! (2017年11月4日 10時) (レス) id: 1a59367386 (このIDを非表示/違反報告)
FAKE(プロフ) - candyさん» きゅんきゅんしてくれてますか!うわぁ、嬉しい…… (2017年10月9日 15時) (レス) id: ee622e498f (このIDを非表示/違反報告)
candy - いつも楽しみに更新を待っています!3人組が怖くて、やめて〜と思うけれど、毎回風磨くんか助けて主人公にかけるひと言ふたことがとてもキュンキュンきます! (2017年10月9日 13時) (レス) id: 7f2da1048c (このIDを非表示/違反報告)
FAKE(プロフ) - しょりふまさん» 私も嬉しいです! (2017年10月9日 11時) (レス) id: ee622e498f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:FAKE | 作成日時:2017年9月9日 14時