ずっと一緒に。２ Fuma.K

授業 ページ2

先「はい、えーと。

これが、sinのポイントー。」


数学の国分先生が、眠い授業をひたすら黒板に記していきます、高校二年生のAです。



なんか急にむずくない！？

なに、さいんって。

こさいん？

たんじぇんと？




はーぁ？



ﾊﾞﾝｯ


『いった……』


頬ずえをついて目を閉じていた私に、風磨は容赦なくノートを叩きつけてきた。




風「当てられてっぞ」



『えっ？』



先「佐々木さん、この問題。とけますか？」




なに……

黒板の、謎の暗号。



三角形と共にかかれた、



《sin30°＝ 》

の文字。



うわどうしよう。


普段、テスト期間にバリバリ勉強して90点代をとる天才佐々木には

予習なんてしないせいか
授業も聞いていないのでまっっっったく分からん！！！！






『わかりません……』



風「……ぷはっ」



吹き出すなこら……


だってほんとにわかんないし……




風「0.5ー。」



得意気に後ろを向いてにやにやしてる風磨。




あぁ、勝利〜……




先「さすが菊池さん。もしくは、1/2でも正解です。
佐々木さん、授業態度も大事ですよー」




あはは、と教室に笑い声が響く。



はずい……




この調子で一年過ごすの、ちょっと厳しいってー！




◇ ◇ ◇



風「授業態度も大事ですよぉ、佐々木さぁん！」


『うるっさい』



風「ふっ笑笑」



休み時間。風磨の周りにはクラスの男子たちが群がってるのに、私に容赦なく話しかけてくる。



人気者には何もわかんないし！

風磨いなかったら私孤独だなぁ……


こわいな、風磨の存在。




勝利欲しい……





助けてよもう！

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