ずっと一緒に。Fuma.K

体育祭3 ページ6

パァーッン！！！







スタートの合図が鳴って、一気に飛び出す






５レーン中１レーンにいる北斗くんは







白組、青組……







どんどん抜いてバトンを樹くんへわたす






『頑張れー！！！』








あっという間に２位との圧倒的な差をつけて






１位のままバトンは勝利へ





『勝利！！！行けー！！！』







勝利にバトンが渡ったと同時に、グラウンドはさらに盛り上がる






そんな中、アンカーの待機場所にいる風磨が、青組の誰かと話しているのが見えた。








勝利もまた２位の青組を引き離し、風磨にバトンを渡す








しかし




バトンは風磨に掴まれないまま、下に落ちていく






『風磨！！！』









バトンを拾って走ろうとする風磨を横目に









さっき風磨と話してた青組の男子がバトンを掴んで走り出した







風「ｸｿｯ」






引き離した青組との差は無くなり、赤組は２位に






勝「風磨くん行けるよ！！！！」









最終コーナー……









最後の直線……









険しい風磨の表情……









全部スローモーションに見えた









どんどん青組との距離は縮まり、








２メートル……









１メートル……









５０cmあるかないかで……









「只今の結果……優勝は……」








「青組です」









『負け……た……』







風磨と勝利がいるリレーで……








負けたことなんてなかったのに……









アンカーの青組の人は、その場にしゃがみ込む風磨に手を差し伸べた。






風磨はその手を掴み、涙を溜めて相手を見つめて勝利の方へ走っていった

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