ずっと一緒に。Fuma.K

花火大会２ ページ29

･20:00･


あの後もいっぱい奢ってもらって、花火の打上げの時間。


健「Aちゃんといると、あっという間に時間が過ぎちゃうね。」


『うん……』


そういえば今日、誰にも知り合いにあってない。




いつもなら、３人で行ってたとき、誰か必ず絡んできてからかってきたのに。


私が健人くんに夢中になってた、とか？



私は健人くんが……好き？




なんとなく告白OKして、


なんとなく一緒に登下校して、


なんとなく弁当一緒に食べて、


なんとなく花火見てるけど……




答えを知らない。



わかんない……





ふと、聞いたことのある声がして、後ろを振り返った。


人が多すぎて誰がいるかわかんない。







でもね、確かに見えた。



黒いハットを被った風磨。





その隣にいたのは、勝利じゃなかった。









･









『結ちゃん……？』




腕を組んで、楽しそうに笑ってる。

やっぱり、私に近づいたのは風磨くんが好きだったからか。



なぜか胸がｷｭｯってなってる。



なんで？


私が好きなのは健人くん。



私が先に幼馴染をおいて花火に行ったくせに、




自分が苦しくなってる？







健「A、ちゃん……？なんでそんな悲しい顔してるの？」




健人くんも私が見ていた方向を見た。



そういうことね、って……。








一発目の花火が打ち上がるとき、







健人くんは私に







優しくキスをした。

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